
ダバオ市議会議員ホセ・マリー・ベルナルド・ジョペット・バルラン氏は、オートバイタクシーの運行を認める市条例第0584-21号の改正を推進している。これは、市中心部で公共交通機関の不足により足止めされる通勤者からの苦情が増加していることを受けた対応である。
交通・通信委員会の委員長を務めるバルラン氏によれば、市政府は交通渋滞の緩和に向けて、ダバオ市運輸交通管理局(以下CTTMO)やその他の関係機関と連携して取り組んでいるという。
2025年8月19日の本会議における特別演説では、「その施策の一環として、市内の代替交通手段としてオートバイタクシーの活用を検討している」と述べた。
バルラン氏は、最近の豪雨により通勤者が午後10時まで足止めされ、帰宅手段を待ち続ける状況が発生していると指摘。さらに、悪天候でなくともこのような事態は「ダバオ市ではもはや日常の光景になっている」と述べた。その背景には、市内を走る公共交通車両(以下PUV)の減少があるという。
また特にロハス通り、J.P.ローレル通り、サンペドロ通り、マティナ地区での通勤ラッシュの混乱について、通勤者が「まるで陸上競技に参加しているかのようだ」と形容し、深刻な状況を訴えた。
さらに、PUVがまだ道路の中央に停車している段階で通勤者が駆け寄って座席を確保しようとする行動が、通勤者自身と車両の双方にとって事故のリスクを高めていると警鐘を鳴らした。
別のインタビューでバルラン氏は、オートバイタクシーがピーク時の労働者や学生の移動手段として有効であり、ライダーにとっても合法的な収入源になり得ると述べている。
ダバオ市ではすでに2021年にオートバイタクシーの運行を認める条例が可決されているが、バルラン氏によれば、いまだ全面的な施行には至っていない。一方、マニラ首都圏、セブ、カガヤン・デ・オロなどでは、すでに広く導入されている。
さらに、複数のオートバイタクシー事業者から、ライダーが陸上交通許認可規制委員会(以下LTFRB)や陸運局(LTO)に摘発されたとの報告が寄せられていることを明らかにした。
現在、バルラン氏の事務所では、マニラ首都圏などでオートバイタクシーの運行を可能にしている国家法の内容について精査を進めているという。
ダバオ市は最近、公共交通の補完策として新たに10台のバスを導入したが、バルラン氏は「ダバオ市の通勤需要を賄うには、依然として不十分である」との見解を示している。
また、自身の特別演説を条例案の第一読会として扱い、交通・通信委員会、規則委員会、その他の関係委員会に付託するよう動議を提出した。
なお、今年初めには第20期ダバオ市議会も決議第04103-25号を可決し、LTFRBに対し、オートバイタクシーの試験運行プログラムにダバオ市を加え、仮運行許可を付与するよう求めている。
市条例第0584-21号は、当時の市議ダニロ・ダヤンヒラン氏により起草され、2021年5月11日に初めて制定された。