2021年11月8日(月)、ダバオ市のサラ・ドゥテルテ市長は地元のラジオ番組に出演し、新型コロナウィルス感染防止対策の一環としてダバオ市で導入されているダバオ国際空港に到着した全ての乗客が72時間以内のPCR検査陰性証明を提示しなければならないという規制を解除し、観光客受け入れを拡大させていく方向で検討していると述べた。
サラ・ドゥテルテ市長は、なるべく早い時期に、ダバオ国際空港到着時に義務化されているPCR検査の陰性証明提示を停止し、多くの訪問者や観光客を受け入れるための準備を進めていきたいと述べ、新型コロナウィルス感染防止対策で実施している隔離措置や規制を徐々に緩和し、落ち込んでいる市内の経済を立て直していくためにも市内への訪問者や観光客の受入れ体制を再構築することが急務であるという見方を示している。
ダバオ市では新型コロナウィルス感染者が落ち着きを見せていることもあり、最近になって24時間の酒類販売禁止令、夜9時から翌朝4時までの外出禁止令を解除し、またバイクやジープニー(乗り合いバス)の仕切りを取り外し可能に、さらに混雑・密閉・密室空間以外でフェイスシールドの着用義務を撤廃するなど、次々と規制を緩和している。
サラ・ドゥテルテ市長は、規制緩和は市内で新型コロナウィルスワクチンの接種が順調に進んでいることで、ニューノーマルへの移行が可能になっていると述べ、市民に協力を感謝するとともに、目標としている年内に市民120万人に対して接種を完了させることに対し自信を示した。一方、ダバオ市観光事務所の所長は規制緩和を歓迎しつつも現時点ではダバオ国際空港到着時のPCR検査の陰性証明はまだ有効であるため、ダバオへ訪問・旅行を計画している者は気を付けて欲しいと注意を促している。
ダバオ国際空港は、最近になっておよそ1年半停止していた国際線を再開させた。再開したのはシンガポール及びドバイからダバオへの直行便であるが、今後も徐々に国際線が増便される予定であり、到着客が急増すると考えられている。そのため、到着時のPCR検査の陰性証明が撤廃されることで訪問者や観光客の空港オペレーションがスムーズになることが期待されている。