カバタアン党リスト南ミンダナオ地方支部(以下KPL-SMR:Kabataan Partylist–Southern Mindanao Region)は、複数の若者団体や大学の学生組織とともに、2025年11月17日、ダバオ市のロハス・フリーダム・パークで政府の腐敗に抗議するデモを実施した。
KPL-SMRの代表であるコビー・ジャン・カンダ氏は、長年続く政治腐敗に対し、誰も責任を問われていない現状に若者が強い不満を抱いていると述べた。
カンダ氏は「ダバオの若者たちは、ドゥテルテ家による不正の連鎖を恐れずに追及している。私たちは、公正な未来を求めて闘ってきた先人たちの意思を引き継いでいく」と語った。
参加者らは、「予算削減反対」「教育に予算を、腐敗にNOを」「教育は権利であって特権ではない」と書かれたプラカードを掲げながら行進した。
抗議プログラムは午後2時30分から4時30分まで行われ、締めくくりにはバンブーの楽曲「Tatsulok(タツロク)」を参加者全員で歌い、不平等に立ち向かうメッセージを象徴した。
アナクバヤン(若者たち)南ミンダナオ支部のファウジア・グイアニ氏は、洪水対策事業の不正が明らかになってから4か月が経過したにもかかわらず、関与者が一人も逮捕されていないと批判した。
グイアニ氏は「洪水対策の不正が暴かれてから4か月が経ちます。しかし今も、政府の腐敗に関わった人物で投獄された者は一人もいません」と語った。
また、カンダ氏は、この抗議が「国際学生の日」に合わせて行われたことを説明し、ダバオの若者たちがマルコス家とドゥテルテ家の双方に対して臆することなく声を上げ続けていると強調した。若者たちは、説明責任の追及と制度改革を求める運動を今後も継続していくという。
さらに、かつて「優先開発支援基金(PDAF:Priority Development Assistance Fund・通称:ポークバレル)」として知られた不透明な予算が、ドゥテルテ政権時代に構想され、現在はフェルディナンド・マルコス・ジュニア大統領によって「未計画歳出(Unprogrammed Appropriations)」という形で復活していることを指摘した。
カンダ氏は、「マルコス家とその取り巻きに責任を問う際には、ドゥテルテ家を議論から外してはなりません。ドゥテルテ前政権でも、数百万から数十億ペソの資金が浪費された記録があります。そして現副大統領はサラ・ドゥテルテ氏です」と述べた。
カンダ氏によると、マルコス大統領が持つ特別予算枠は2,810億ペソ、政府が必要に応じて使える追加の特別予算枠は2,430億ペソにのぼる。
これらの資金が適切に活用されていれば、14万教室の建設や170万人の学生の国公立大学への受け入れが可能だったと訴えた。







