
フィリピン民間航空庁(以下CAAP)は、空港でのモバイルバッテリー制限に関する方針を本格的に実施する前に、本部からの正式なガイドラインの発表を待っている。
CAAPのエリアマネージャーであるレックス・オブスケナ技師によれば、一部の航空会社ではすでに機内持ち込み手荷物に対してモバイルバッテリーの制限を設けているが、すべての空港で統一された方針はまだ施行されていないという。
オブスケナ氏は2025年4月10日、ダバオ市災害ラジオ(DCDR)のインタビューで「今後数日以内に、方針を統一して適用するための規制が発表される見込みです」と述べた。
また、モバイルバッテリーの容量制限はフィリピン特有のものではなく、国際的にも導入されているとオブスケナ氏は説明する。バッテリーの持ち込み可否は、その容量(mAh:ミリアンペア時)によって判断される。オブスケナ氏によると、公式ガイドラインを定めた覚書はすでに作成されており、近く発表される見込みであるとのこと。
それまでは、乗客に対し、スマートフォンの充電に十分な容量のモバイルバッテリーのみを持参し、粗悪品やノーブランドの製品は避けるよう呼びかけている。また、モバイルバッテリーを機内に持ち込むか預け入れるかなど、各航空会社ごとの具体的なルールを事前に確認するよう勧めている。
これに先立ち、CAAPは3月25日、旅行者に対しモバイルバッテリーの損傷の有無を確認し、安全プロトコルを遵守するよう注意喚起していた。
以下は、主要なフィリピンの航空会社におけるモバイルバッテリーに関する現行ポリシーの概要:
- エアアジア・フィリピン:最大100Whまでのモバイルバッテリーを2個まで機内に持ち込み可能。100Wh〜160Whのものは、チェックイン時に承認が必要。
- フィリピン航空(PAL):100Wh未満のモバイルバッテリーは機内持ち込み可。100Wh〜160Whのものは、チェックイン時に申告が必要。ビジネスクラスの乗客は、モバイルバッテリーを必ず手荷物として携帯しなければならず、機内での充電は禁止されている。
- セブパシフィック航空:100Wh未満のモバイルバッテリーは機内持ち込み可。100Wh〜160Whのものは、チェックイン時に承認が必要。すべてのモバイルバッテリーは手荷物として持ち込む必要があり、機内での充電は厳しく禁止されている。