2022年3月15日(火)、貿易産業省(DTI)ダバオ支部は地元のラジオ番組に出演し、ウクライナとロシアの紛争による影響が市内の経済や商品価格に対して与える影響について、現在のところは限定的であり、石油価格は上昇しているものの、基本的な必需品と一次産業の価格は上昇していないと述べた。
同省の高官は、ウクライナとロシアの紛争が起こってから数週間、ダバオ市内の市場では基本的な必需品と一次産業の価格は安定しており、今のところ直接的な影響を受けているとは言えないとコメントし、また、価格調整の依頼もメーカーから受けていないと付け加えた。
同省高官によれば、現在のところ価格が安定している要因として、UAE(アラブ首長国連邦)が世界的に供給不足の石油燃料について増産することを決定したことを含む、世界中が石油燃料の上昇をこれ以上望まない、価格を安定させたいという意図が働いているのではないかとしている。
貿易産業省(DTI)ダバオ支部としては、商品の価格が希望小売価格(SRP)を超えないよう、担当者が市内の主要な48か所のスーパーマーケットに毎週赴いて価格の監視を継続するとしている。また、価格を吊り上げるような行為があった場合、小売業者に通知し、希望小売価格に準拠するよう求めていくとしている。
同省は2022年1月27日に希望小売価格の改定を行い、原材料費の上昇により、10%以内であれば必需品と缶詰めなどの価格を調整できることを許可している。ただ、缶詰めの製造業者はブリキ缶の値段が昨年に比べ2倍以上となっているのに対し、10%以内の価格調整しか認められないのは大変厳しいと述べている。