
ダバオ市政府は、セブ州の地震被災地に対し、約5,000個の食料パックや生活必需品に加え、社会福祉士や心理士など関係機関の職員を派遣し、支援を行った。
10月2日の朝、13台以上のトラックがダバオ市庁舎を出発した。
ダバオ市災害リスク管理局(以下CDRRMO)によると、今回の救援活動には計57人の職員が参加。派遣されたチームには、医療スタッフ18人、社会福祉士7人、CDRRMOの救助要員などが含まれており、緊急医療、心理社会的支援、救助活動などを担当する予定である。
ダバオ市はまた、地震の被災者に対する支援として食料や医薬品の物資を動員した。支援物資には、5kgの米と缶詰を詰めた5,000個の食料パック、500ml入りの飲料水5,000本、さらにビタミン剤・サプリメント・咳止め薬などを含む医薬品30箱分が含まれている。
また、ダバオ市消防局(以下BFP-Davao)は、セブでの被災者支援に向け、人員と機材を派遣できる体制を整えていることを明らかにした。
ダバオ市民の声
「SunStar Davao」のSNS投稿に寄せられたコメントで、ヤンナ・イエシェックさんは、「今回の支援は誇り、団結、そして目的意識によって動かされたものです。これは単なる政府の取り組みではなく、『市民の力によるリーダーシップ』です。『市民から市民へ』ーこれがダバオ流です」と語った。
ダバオへの感謝の声
メイリン・カルロさんは、地震の被害を受けたセブ州の人々を支援してくれたダバオ市民に感謝の意を表した。その他にも多くの人が、ダバオからの支援に対して感謝の声を寄せている。
コメントを投稿した一人、クリスティーン・メホラダさんは、ボゴ市の被災地域への支援に謝意を示し、「ダバオ市民の支援の取り組みに心から感謝しています」と述べた。
また、ナイサー・サヨンさんは、「地震で被災したセブ州を支援するダバオ市民の行動が、全国の他のリーダーたちにも同様の、あるいはそれ以上の取り組みを促すことを願っています」とコメントした。
インターネット上の反応と支援の背景
SNS利用者は、セブ州の地震被災地を支援するダバオ市の様子を撮影した動画がSNS上で拡散されていることにも触れている。
レイナルド・オーテンティコさんは、「台風ヨランダがレイテを襲った際、ドゥテルテ元大統領は翌日に現地入りした」とコメントし、「ディゴン(Digong:ドゥテルテ元大統領の愛称)は予告なくダバオの援助部隊を派遣し、その到着に『国境なき医師団』ですら驚いた」と語った。
また、ヴィーネジェ・リマカンさんは、ダバオ市民の支援への積極的な姿勢を称賛し、「ドゥテルテ元大統領は、すでに杖を使って歩いていたにもかかわらず、それでも被災地へ足を運んだ」と述べた。
一方、ダバオ市情報局(以下CIO)は、地方自治体(LGU)がセブへの支援を正式に決定したと発表。ダバオ市政府は、セブ州の民間防衛庁(OCD)およびセブ州災害リスク管理局(PDRRMO)と緊密に連携しているという。
CIOは10月1日に、「現地での被害調査が進むなか、ダバオ市の911都市型捜索救助隊(USAR:Urban Search and Rescue)をはじめ、医療チームや心理社会的支援スタッフがすでに出動準備を整えており、被災地向けの食料支援の準備も進めている」と発表した。