
ダバオ市第1選挙区選出の下院議員パオロ・ドゥテルテ氏は、ロドリゴ・ドゥテルテ元大統領が「国民と国家を最優先に考えよ。政治的権力は一時的なものだが、国家は存続しなければならない」と呼びかけたことを明らかにした。
パオロ氏は2025年6月17日、オランダ・ハーグでの記者会見で「フィリピンとフィリピン国民を大切にしてほしい。私たち政治家はこの世を通り過ぎていくだけの存在にすぎない。重要なのは国を正しい方向へ導くことだ」と、父の言葉を引用して述べた。
また、支援者への感謝の意を表すとともに、引き続きロドリゴ・ドゥテルテ元大統領の健康を祈ってほしいと呼びかけた。
ドゥテルテ一家は現在、国際刑事裁判所(以下ICC)での手続きに伴い拘束されている元大統領を訪問するため、オランダ・ハーグを訪れている。
一方、サラ・ドゥテルテ副大統領は、元大統領の法的チームがすでに仮釈放を求める申請を提出しており、その内容は現在ICCの公式ウェブサイトで公開されていると明らかにした。
サラ副大統領は2025年6月16日、SMラナンのSMXコンベンションセンターで開催された「OVP Pasidungog(副大統領府表彰式)」イベントの記者会見で、「一部の情報は黒塗りになっているが、これは弁護団が特定の情報を非公開とする必要があると判断したためだ。ただし、その情報は検察官や裁判官、そして私の理解では被害者側の代表にも共有されている」と語った。
また、元大統領が80歳という高齢であることや、ICC拘置施設が高齢者のニーズに十分対応できていない可能性があることから、家族としては早期の釈放を望んでいると述べた。
さらに、元大統領の宣誓式については別の法務担当者が対応しているため、現時点で特に新たな情報はないとも述べた。
ロドリゴ・ドゥテルテ元大統領は、2025年3月11日、大統領在任中に人道に対する罪の疑いで起訴されるため、ハーグへ移送された。