
ダバオ市議会は、フィリピン上院に対して、元大統領ロドリゴ・ドゥテルテ氏の国際刑事裁判所(以下ICC)収容施設からの一時的な釈放を支持するよう求める決議を可決した。
この決議は、2025年3月25日にダバオ市の市議会で可決され、上院に対して、ドゥテルテ氏の一時的な釈放に向けた動きを支持するよう求めたものだ。提案者であるジェズス・ジョセフ・ゾゾブラド三世市議は、ローマ規程第60条を引用し、管轄問題や予備審理、裁判手続きが進行中の間に一時的な釈放が認められる可能性があると述べた。
決議文には、「一時的な釈放の取り決めがICCの手続きの公正性を保ち、被害者や証人の利益を守り、ローマ規程およびICC予備審理部の規則、基準、手続きを遵守することが重要である」と記されている。
ローマ規程の下では、収容されている個人は、管轄問題や予備審理、裁判手続きが解決されるまで一時的な釈放を申請することができ、ICC予備審理部の審査と監督を受けて過度または過少な収容を防ぐことが求められる。
ドゥテルテ元大統領はICCの管轄下にあり、予備審理および裁判手続きが進行中であれば、一時的な釈放を求めることができる。ただし、ローマ規程に基づく十分な保証と、ドゥテルテ氏が裁判所に出廷することを確実にするための厳格な条件が満たされなければならない。
ゾゾブラド市議は、ドゥテルテ元大統領の高齢を挙げ、歩行や座ったり立ったりする際に困難を感じており、自由な移動が制限されていると述べた。彼は、ドゥテルテ氏の健康がさらに悪化しないよう、適時に維持薬を服用することが必要であり、家族や親しい人々と共に過ごすべきだと述べた。
しかし、3月14日の予備審理で、元大統領の健康について元行政長官サルバドール・メディアルデア氏が懸念を示したが、裁判長であるイウリア・アントアネラ・モトック氏は、ドゥテルテ元大統領の健康については必要な措置が講じられていると述べた。