
2025年4月19日、フィリピン保健省(以下DOH)は、ダバオ市内で確認された2件のエムポックス(以下mpox・旧名称:サル痘)症例について、いずれも比較的軽症とされる「クレードII型変異株」であったことを明らかにし、国民に対して過度な不安を抱かないよう呼びかけた。
DOHは声明の中で、「現在、国内で確認されているmpoxによるリスクの増加はありません」と述べた。
「ダバオ市保健局(以下CHO)から報告されたmpox症例は、いずれも同じクレードII型のMPXウイルスによるものです」と説明し、「リスクのレベルはここ数ヶ月と変わっておらず、危険性が高まっているわけではありません」と話した。
mpoxは、サル痘ウイルスによって引き起こされる感染症で、痛みを伴う発疹やリンパ節の腫れ、発熱などの症状が現れる。
先週の水曜日、 CHOは2件のmpox症例を報告し、そのうち1人が死亡したことを明らかにした。
これについてDOHは、「亡くなった患者は、mpoxそのものが直接の死因ではありません」と説明した上で、 「その患者は重度の免疫不全状態にあり、mpoxとは関係のない合併症によって死亡した可能性が高い」と述べた。
またDOHは、mpoxへの対応体制や監視システムが引き続き機能していることを強調した。 「確認されたすべての濃厚接触者は、現在も監視下にあります」としている。