2023年6月4日、マニラ首都圏のワールドトレードセンターで開催されたフィリピンコーヒー品評会(以下PCQC)2023。そのアラビカ種部門のトップ12に、ダバオデルスル州の農家7人がランクインした。
最も順位が高かったのは、Balutakayコーヒー農家組合(以下Bacofa)のJhon Lawrence dela Cernaさん。彼は、ナチュラルプロセスのコーヒー豆で2位に入賞した。カッピング(コーヒーの味や香りを評価する方法)のスコアは85.75点で、パイナップル、マンゴー、カシス、蜂蜜の香りがするものだった。
また、Don’s Ka FarmのDione F. Ellagaさんは、カッピングで85.41のスコアを記録し、ナチュラルプロセスのコーヒー豆で3位に輝いた。彼のコーヒーは、淹れるとオレンジ、ドライフルーツ、アプリコット、チョコレートの香りが広がる。
さらに、5位はBacofaのRogelio Gonzalesさん。こちらもナチュラルプロセスで仕上げたコーヒーで、カッピングスコアは85点を記録。トロピカルフルーツやレーズン、ベリー、レモンの香りのフルーティーなコーヒーだった。
他には、Cecilia G. Cavalidaさん(8位)、Cherry Gil Cabandayさん(10位)、Roquita dela Cernaさん(11位)、Lendilou F. Loonさん(12位)が上位12人として受賞している。12位のLoonさんは、最も優れた蜂蜜加工の技術を持つことでも表彰されている。
2018年以降、ダバオデルスルのコーヒーは、アラビカ部門のトップ12に毎年ランクインしている。過去3回のPCQCでは、常に上位をダバオデルスルの農家が独占している。
また、他の受賞者はブキドノン州から4人と、ラナオデルスル州から1人が輩出されたが、いずれもミンダナオ島の農家であった。躍進の著しいミンダナオ島のコーヒー産業。来年の品評会も、ダバオやミンダナオの農家が活躍を見せてくれることを期待したい。