こんにちは!ダバオッチのゆいです。
年末にダバオで骨折し、病院で散々待たされた挙げ句の「ダバオで病院放置プレイ」を記事にしましたが、今回はその続編となる「リハビリ奮闘記」をお届けします。
ようやくギプスが外れて、ついに自由の身!……と思いきや、現実はそう甘くありませんでした。どうやらかなりの重症だったらしく、先生からは「すぐには歩けないよ」との悲しい宣告。
診察にたどり着くまでに死ぬほど苦労して、やっと解放されると思った矢先のリハビリ生活。果たしてどんな苦悩や驚きが待ち受けているのでしょうか?
今回もダバオの病院の「リアルな空気感」をたっぷり詰め込みました。
ぜひ最後までお付き合いください!
過去記事はこちらから!
目次
恐怖の「ドリアン解体ショー」
ついに、ギプスを外してもらう日がやってきました。 しかし、現れたのは経験豊富なベテランではなく、見るからに初々しい研修生。手にしたギブスカッターがかなり不安定で、私の心臓もバクバクです。
恐怖で顔が引きつる私を見て、彼は安心させようと満面の笑みでこう言いました。 「Let’s open durian!(さあ、ドリアンを開けようか!)」
今まさに私の足ギリギリで回転刃を回している人に言われると、複雑な心境になります。

「ギプスは外れた、でも歩き方は忘れた」
カパッと開いた中から現れたのは、数週間ぶりに再会した自分の足。しかし、脳からの指令を一切無視するその姿に愕然としました。
ちなみに、ダバオの高温多湿の中で熟成されたギプスは、ドリアンを超える「呪物」へと進化を遂げていました。この日ようやく足を洗えたこと、それで十分です。
当初、「この日にリハビリも行う予定」だと何度も聞かされていましたが、案の定「今日はできないから明日ね」とのお達し。まあ、友人の助けもあってスムーズに翌日の予約が取れただけで、この日は100点満点です。
リハビリ初日:「予約」はどこへ消えた?

やっとギブスも取れたし、今日からリハビリ頑張るぞー!と意気揚々と病院へ向かいました。
しかし、受付で突きつけられたのは非情な現実。 「リハビリテーション科に行く前に、まずは提出用の診断書を書いてもらって」
……あれ?昨日リハビリの予約をしたはずなんですが。 しかも、なぜか診察室にいたのは昨日とは別の先生。もちろん先生が変われば、当然のように発生する「相談料」と「診察料」。保険があるから懐は痛みませんが、時間だけがただただ浪費されていきます。
予約時間から1時間ほど待たされ、ようやく手に入れた「黄金の診断書」を携えてリハビリテーション科へ突撃!しかし、そこで返ってきた言葉は……。
「あ、今日はもう予約がいっぱいだから無理だよ」
昨日、はっきりと「リハビリの予約」と聞かされていた私の予約は、一体どこへ消えてしまったのでしょうか。どうやら私の「リハビリ初日」は、リハビリを一秒もせずに終わる運命だったようです。
リハビリ二日目:待たせるのはいいけど、遅れるのはダメ?

今日こそは正真正銘、初めてのリハビリです。
9:00に予約していましたが、これまでの「病院で散々待たされてきた経験」が、私の脳内に余計な知恵を授けました。 「どうせ時間通りに行っても待たされるだけ。少し遅れて行くのがフィリピン・スタイルだよな」
そんな余裕をかまして9:30ごろに到着した私に、受付スタッフが放ったのは衝撃の一言でした。
「30分も遅刻したから、今日はリハビリできないよ」
……あ〜、そっちのパターンもあるのね(笑)。 「え、当たり前でしょ?」と言わんばかりの涼しい顔で言われると、もはや笑うしかありません。
確かに、遅刻した私が100%悪いです。それは認めます。でも、病院側は平気で何時間も待たせるのに、患者側の30分遅刻は一発退場なんて……!この理不尽な厳格さ、これぞダバオの病院の洗礼です。
ギプスは外れたのに、リハビリは一歩も進まない。病院の敷地内にいるのに、治療のリングにすら上がらせてもらえない。 そう、私はこの時、ダバオで完全なる「リハビリ難民」と化していたのです。
リハビリ三日目:「絶望の10回宣言」
今日こそは、今日こそはリハビリがしたい……!
ギプスを外してから数日間、病院からは具体的な指示が一切ありませんでした。歩けるようになったわけでも、体重をかけていいわけでもない。独断で動かして悪化させるのも怖く、ただ「ギプスを外しただけの足」をぶら下げて過ごす日々。

ようやくリハビリ室へ……と思いきや、まずは建物1階で支払いを済ませるという「支払いクエスト」が発生します。
この工程の最大の難点は、とにかく待ち時間が長いこと。リハビリの予約時間から逆算して早めに行く必要があるのですが、ここはフィリピンの病院。「逆算」なんていう論理的な思考が通用する場所ではありません(笑)。
そして気になるお値段は、1セッション(約1時間)で1413ペソ(約4000円)!
正直、ダバオの物価を考えると「高っ!!」と思わず叫びたくなります。唯一の救いは、支払いが現金だけでなくカードやQRコード決済に対応していたこと。そこだけは妙に文明が進んでいて、スムーズに私のお金が吸い込まれていきました。別の意味でリハビリ難民になりそうです。
ようやく長蛇の列を攻略し、初めて療法士さんと対面!しかし、そこで笑顔とともに告げられたのは、驚愕のノルマでした。
「最低でもあと10回はリハビリに通ってね」
……え、10回? わざわざ病院に来たい人なんて、この世に一人もいません。ましてやここは、数々のトラップが仕掛けられたフィリピン、ダバオの病院。あの支払いの列と予約の壁をあと10回も乗り越えなければならないのかと思うと、目の前が真っ暗になりました。

高級リハビリテーションの全容がこちらです(1セッション:1時間)。
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電気治療(20分): ビリビリと筋肉を刺激。
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可動域を広げる運動(10分): 固まった足首をほぐします。
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筋力トレーニング(20分): チューブ運動、スクワット、片足立ち。
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アイシング(10分): 最後は冷やして終了。
……お気づきでしょうか。そう、意外と「普通」なんです。
特に複雑な器具を使うわけでもなく、内容のほとんどは黙々とこなすトレーニング。「これ、Netflixでも見ながら家でもできるのでは……?」という禁断の思考が頭をよぎりましたが、そこはプロの指導。心を無にして取り組みました。
もちろん、真面目な私は病院に通うだけでなく、家でも自主練に励む日々。あの「絶望の10回宣言」を最短でクリアするために、自分なりに必死に足を動かしました。
その後:自分の足で地面を蹴る幸せ
地道なリハビリの成果か、はたまた時間が解決してくれたのか。
あれほど「石」のようだった足は、驚くほど順調に回復していきました。ぎこちなかった足取りが、いつの間にか「歩行」へと変わり……ついに!ずっと待ち望んでいたジム通いを再開することができました!
ジム過去記事はこちらから!
一時はダバオで「リハビリ難民」となり、病院のシステムに白目を剥く日々もありましたが、今となってはそれも良い思い出(?)です。
自分の足でどこへでも行ける喜び。好きなだけ体を動かせる喜び。 怪我をして初めて、当たり前だった「健康」という名の幸せを身をもって実感しました。
以上、リハビリ奮闘記でした!
……と、笑い話で締めくくりたいところですが、今回の騒動を通じて大切にしたい気づきがありました。
ダバオでの骨折・診察・リハビリ。 短期間にこれでもかというほど不条理なストレスと戦ってきましたが、常に私の周りには励ましてくれる人たちがいました。松葉杖の生活で再確認したのは、ダバオの人たちの圧倒的な温かさです。
道を歩けば「大丈夫か?何があったんだ?」と声をかけてくれ、身の回りの手助けをしてくれる人々。一人では心が折れそうだった病院通いに、何時間も付き添ってくれた友人。彼らがいなければ、私の心はとっくに骨折していました。
また、今回の件で「医療」というインフラが、生活の安心感をどれほど支えているかを痛感しました。これまでダバオ生活を満喫し「このまま住んでもいいな」と思っていましたが、それは健康な時にしか見えていなかった狭い視点だったのかもしれません。
今回の体験は、フィリピンが生活の候補から外れたということではなく、医療が人に与える「安心感」と「絶望」の両面を同時に味わうことができた、一生モノの貴重な体験となりました。
まとめ
まずは皆さん、何よりも「病院に行かなくて済むように」健康第一で過ごしてください! もし万が一、私のように病院へ行く羽目になったら……。私の教訓を胸に、「病院にはあまり期待しすぎず、仏の心で」挑んでくださいね。






