ダバオ市投資促進センター(以下DCIPC)は、2025年11月28日までに約500台の電気タクシーが市内を走行開始する予定であると明らかにした。
DCIPC投資家支援・サービス部門の責任者であるクリスチャン・カンバヤ氏によると、ベトナム企業の「グリーン・アンド・スマート・モビリティ・ジョイントストック(以下GSM社:Green and Smart Mobility Joint Stock)」と「ビンファスト(VinFast)」が、ダバオ市で電気タクシーの運行を開始する予定だという。500台の電気自動車は今年10月にダバオに到着しており、すべてビンファスト製の車両である。
カンバヤ氏は、現在500台のタクシーが港にあり、ササ地区をはじめ運行可能エリアをすでに特定していると述べた。しかし、GSM社は引き続き車両を配備できるエリアを探しており、事業運営を支える追加の販売業者やパートナー企業の確保も進めている。カンバヤ氏は、GSM社の車両はすべて電気自動車であり、ディーゼル車に依存する他の配車サービス会社とは一線を画すと強調した。
また、市内での電気タクシー運行によって、まずは約2万人の雇用が創出され、事業が本格稼働すれば最終的には7万人規模に拡大すると見込んでいる。
GSM社は、市内に充電ステーションを設置し、すべての車両が容易に充電できる環境を整備する方針だ。
カンバヤ氏は、2025年11月21日に開催されたビジネスフォーラムで、「彼らは近くダバオで事業を開始する予定で、現在は営業許可や建築許可などの要件に対応しているところです」と述べた。
さらにカンバヤ氏は、GSM社が当初、国内での事業拡大と運営のために5億ドルを投資し、マニラ首都圏をはじめ、セブ、そして現在はダバオ市へと展開を広げていると説明した。総投資額は10億ドルに上るという。
また、GSM社の現地子会社である「グリーンGSMフィリピン」は、6月10日にマニラ首都圏とセブで電気タクシーの運行を開始しており、現在はダバオでの車両配備に向け準備を進めている。
運行開始時には、従来のタクシー乗車方式とアプリを活用した配車サービスを組み合わせたハイブリッド型のサービスモデルを採用するとした。ドライバーは、グリーンGSMフィリピン社による直接雇用、またはパートナーとして業務委託の形で運行する。
GSM社が導入する車両は、都市部に適したコンパクトな「ビンファスト VF5」で、1台あたりの航続距離は326km。ドライバー・アシスト機能や最新の車載マルチメディアシステムも搭載している。







