2021年11月29日(月)、ダバオ市のサラ・ドゥテルテ市長は、市に関わる公務員の新型コロナウィルスワクチン接種に関して、ワクチン接種の有無によって、ボーナス有無が判断されることはないと、ワクチン未接種者でもボーナスを受けることは可能であるという見解を示した。但し、市の契約更新についてはワクチン接種者を優先するという方向性に変わりはないと付け加えた。
サラ市長は地元のラジオ番組に出演し、来年1月にダバオ市が採用・雇用する人材はワクチン接種者を優先的にする考えに変わりはないと述べ、昨年9月に発行した市長令45号において全ての市職員にワクチン接種を義務付けており、正当な理由なく、あるいは当局から許可されておらずワクチン接種を拒む市職員は懲戒処分の対象となるという見方を示している。
新型コロナワクチン接種を受けていない職員及び関連職に関する契約更新の有無については、ダバオ市の法務局及び内務自治省(DILG)が契約更新するかどうかは地方自治体の判断であり問題ないとしている一方、労働雇用省(DOLE)は労働法に基づき、ワクチン接種を受けていない者をそのことが理由で採用しない、解雇する等の行為は認められないと勧告するなど見解が分かれている。
労働雇用省(DOLE)は、全ての雇用主は従業員に対して新型コロナワクチンを接種するよう奨励しないければならないとしているが、ダバオ市のサラ・ドゥテルテ市長は一部の職員がワクチンを受けることを不当に拒否することで、大多数の協力、集団免疫を達成するための努力、健康的な生活を送るための権利が損なわれてはならないとワクチン接種を義務化して接種済みの応募者を優先して雇用することの正当性を主張している。
ダバオ市のワクチン接種に関しては、11月29日から12月1日までのワクチン接種デー期間中に14万回分を追加で接種する目標を掲げており、目標が達成されれば一回目のワクチンを接種した市民が120万人を超すことが予想される。ダバオ市は既にワクチン接種人数目標を当初の120万人から180万人に更新している。
一方、ダバオ地方のワクチン接種に関しては、ダバオ市ほど進んでおらず、人口の59.1%、約222万人が一回目の接種を、45・8%、約172万人が二回目の接種を終えた状態となっている。