【News】7月は栄養月間:ダバオ地方における子どもの栄養不良と過栄養の最新動向

バランガイ 保健

2024年の最新「栄養状況報告書」によると、ダバオ地方では栄養不足および栄養過多のケースがわずかに増加した。

体重が標準より少ない子ども(低体重)の割合は、2023年の2.8%から2.95%に上昇した。発育の遅れ(スタンティング)も1.4%から1.53%に増加し、栄養の過剰摂取は、5.2%から5.86%に上昇している。一方で、急激な体重減少を示す状態(ウェイステイング)は、2023年の0.8%から2024年には0.78%へとわずかに減少した。

地域別にみると、スタンティングでは、ダバオ・オクシデンタル州が15.2%と最も高く、次いでダバオ市(6.4%)、ダバオ・オリエンタル州(5.8%)、ダバオ・デル・スール州(5.41%)、ダバオ・デ・オロ州(4.98%)、ダバオ・デル・ノルテ州(3.48%)の順である。

低体重では、ダバオ・オクシデンタル州が7.27%と最も高く、続いてダバオ市(3.19%)、ダバオ・オリエンタル州(2.75%)、ダバオ・デル・スール州(2.74%)、ダバオ・デル・ノルテ州(2.24%)、ダバオ・デ・オロ州(2.12%)の順である。

ウェイステイングにおいても、ダバオ・オクシデンタル州が3.65%と最も高く、次いでダバオ・デル・スール州(0.91%)、ダバオ・オリエンタル州(0.82%)、ダバオ市(0.62%)、ダバオ・デル・ノルテ州(0.49%)、ダバオ・デ・オロ州(0.29%)が続いている。

過体重および肥満の割合では、ダバオ・オクシデンタル州が3.42%と最も高く、続いてダバオ・デル・スール州(1.95%)、ダバオ・オリエンタル州(1.63%)、ダバオ・デ・オロ州(1.39%)、ダバオ市(1.36%)、ダバオ・デル・ノルテ州(1.08%)の順である。

全国栄養協議会ダバオ地方事務所(以下NNC-Davao)は、「2023~2028年フィリピン国家栄養行動計画(PPAN:Philippine Plan of Action for Nutrition)」に沿って、さまざまな戦略を展開している。具体的には、地域栄養委員会(LNC)の設置または再活性化、3年間の地域栄養行動計画(LNAP)の策定、そしてそれらを地方保健投資計画に統合することである。

さらにNNC-Davaoは、バランガイ(行政区)栄養推進員(BNS)の育成研修を行うとともに、辺地や都市部の低所得地域、移転住宅地といったサービスが届きにくい地域において、栄養・保健プログラムの利用拡大にも取り組んでいる。

2025年6月30日に開催された「カペハン・サ・ダバオ(Kapehan sa Dabaw)」にて、NNC-Davaoの責任者レツセベス・ラクイホン氏は、多くのフィリピン人が依然として食料不安に直面しており、それが栄養不良の主要な要因の一つであると指摘した。

ラクイホン氏は、「食料安全保障が確保されなければ、栄養不良につながる。そのため、啓発活動の強化が必要である」と述べた。

また、慢性的な栄養不良は子どもの発育を妨げるだけでなく、妊婦や高齢者など他の弱い立場にある人々の健康にも悪影響を及ぼすと付け加えた。

7月の栄養月間の開始にあたり、NNC-Davaoは、政府機関や民間企業、市民社会団体などと連携し、栄養改善と食料安全保障の推進に向けた啓発活動を強化すると発表した。

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