
2025年3月12日、ドン・マルセリーノ町のカリアン村、シティオ・トゥワンの海岸沿いで、絶滅危惧種であるジュゴン(シーカウとも呼ばれる)が死亡した状態で発見された。
地元住民のゴンディノ・ムラオ・ジュニア氏が午前9時頃に当局へ通報した。発見されたジュゴンは全長1.9メートル、胴回り約40インチ、体重は約200キログラムだった。
現場には、州獣医規制サービス、町の環境天然資源事務所(Menro)、ドン・マルセリーノ町の家畜管理担当者、ダバオ・オクシデンタル州農業事務所(Pagro-Davao Occidental)などの関係機関の職員が派遣され、状況を調査した。
当局は現在、死亡原因を調査中であり、今後このような事例が再発しないよう対策を検討している。
2025年3月13日に発表されたダバオ・オクシデンタル州観光局(以下Dopto)の声明では、同州の海洋生物多様性を守ることの重要性が強調された。
「ジュゴンの存在は、ダバオ・オクシデンタル州の豊かな海洋生態系を示すものであり、より強力な保護活動の必要性を改めて示しています」とDoptoは述べた。
同事務所は、未来の世代が自然の中でジュゴンを見られるよう、今後も海洋および野生生物保護活動を推進していくと約束した。
また、今回の事例を「警鐘」とし、海洋生物保護の重要性を改めて認識する必要があると指摘した。
ジュゴンは、1982年から国際自然保護連合のレッドリストにおいて絶滅危惧種に指定されており、その個体数は生息地の喪失、乱獲、漁具への誤捕獲などの影響で減少し続けている。
フィリピンでは、1991年に制定された環境天然資源省(DENR)行政命令第55号により、ジュゴンの捕獲が厳しく禁止されている。さらに、2001年の野生動物保護法によって、ジュゴンを含む保護対象の野生動物の殺傷、捕獲、所持が全面的に禁止されている。