
ダバオ市政府は、2025年3月3日、2003年に発生したササ旧空港爆破事件の22周年を追悼した。2003年3月4日午後5時20分、フランシスコ・バンゴイ国際空港(現ダバオ国際空港)の混雑した待合エリアで、バックパックに仕掛けられた爆弾が爆発し、22名が死亡、100名以上が負傷した。建物も大きな損害を受けた。
事件当時、モロ・イスラム解放戦線(MILF)というイスラム系分離独立武装組織が関与した可能性が指摘されたが、MILF側は関与を否定している。
追悼式は、事件現場であるササ地区で行われ、市議会議員のディオスダド・アンヘロ・レイエス・マヒプス・ジュニア氏が司会を務めた。また、この事件を受けて設立されたタスクフォース・ダバオの指揮官であるロドリゴ・A・マリニャス・ジュニア大佐をはじめ、政府関係者、遺族、生存者、地元当局者らが参加した。
市長であるセバスチャン・バステ・ドゥテルテ氏は、追悼の言葉を寄せ、この事件が地域社会に刻んだ深い傷と、現在も続く暴力とテロの脅威について言及した。
「私たちは本日、22年前にこの街で起きた悲劇を厳粛に追悼します。この出来事は、地域社会に消えない傷を残し、ダバオ市民の心に深く刻まれています。亡くなられた方々の遺族の悲しみ、そして生存者が受けた精神的苦痛を、言葉だけで表現することはできません」と語った。
また、「私たちの街の安全は、治安部隊だけに頼るものではありません。市民一人ひとりが、自主的に警戒し、報告し、注意喚起し、積極的に参加することが重要です。これが、私たちの反テロ、反犯罪、反反乱活動を支える方法です」と強調した。
ダバオ市は創立88周年記念祭『アラウ・ナン・ダバオ(Araw ng Dabaw)』を迎えた。ドゥテルテ市長は、市民に対し団結し、未来への希望を持ち続けるよう呼びかけた。
今年のアラウ・ナン・ダバオは「88 Years Strong: One Davao(88年の力強さ:一つのダバオ)」というテーマのもと行われる。