
ルーラル・トランジット・ミンダナオ社(RTMI)は2025年3月3日、新たなバス路線を開通させた。この路線は、カガヤンデオロ市とダバオオリエンタル州のマティ市を結び、ブキドノン州サンフェルナンドやダバオデルノルテ州タラインゴッドを経由する。
この新路線は、かつて紛争の影響を受けた地域の活性化を目的としており、平和促進、経済成長、観光の発展に貢献することが期待されている。開通式はサン・フェルナンド町の市庁舎前で行われ、地元関係者や第89歩兵大隊(マカタオ)の代表者が出席した。
第89歩兵大隊アルファ中隊のジョン・アンドリュー・グロリアーニ中尉は、この新路線を「変革的な取り組み」と評価し、地域経済の活性化と観光客の誘致につながると語った。
「長年にわたり、これらの地域は反乱や不安定さに悩まされ、移動の安全が確保されず、経済発展が阻害されてきました。しかし今日、これらの地域は平和と回復の象徴となり、美しい風景や豊かな文化遺産、未開発の観光資源を求める旅行者を迎え入れる準備が整いました」とグロリアーニ中尉は述べた。
ダバオ地域やブキドノン州の一部は、長年にわたり反政府武装勢力である新人民軍(NPA)の活動拠点となっていた。これにより地域の発展が阻害され、住民や訪問者にとって移動が危険なものとなっていた。ブキドノン州では、山岳地帯が反乱勢力の隠れ家となり、経済成長を妨げる要因となっていた。しかし近年、平和構築の取り組みや軍事作戦が進められ、地域の安定が大幅に向上している。
今回のバス路線開通により、これらの地域が新たな発展の機会を得ることが期待されている。