ダバオ市を拠点とする環境団体「Interfacing Development Interventions for Sustainability(以下IDIS)」が、都市部でのアーバンヒートアイランド(以下UHI)現象を軽減するための、環境に配慮した建物の建設や運用に関わる条例の制定を提唱している。 IDISは、2022年4月から2023年4月までのUHI現象に関する1年間の調査から、都市部での熱蓄積を減らすための主要戦略を以下のように述べた。
⚫︎木々や他の植生を植えることにより緑地を増やす
⚫︎透水性のある舗装など、低熱材料を使用する
⚫︎太陽光や風力などの再生可能エネルギー源を利用する 等
研究では、日光が当たる表面積や建物の材料によってその場所の気温が異なることが以下の結果から分かった。
⚫︎何の対策もなされていないスペース:平均気温摂氏41.02度
⚫︎透水性のある舗装の空間:平均気温摂氏39.33度
⚫︎開放感のある広場や空間:平均気温摂氏38.87度
⚫︎密集した樹木や植物で覆われている空間:平均気温摂氏33.76度
IDISはコンクリートで作られた空間と比較して、緑地や透水性のある舗装は、低い熱レベルと高い湿度があり、それによって気温の上昇を抑えることが可能になっていると明らかにした。 また、フィリピン大気地球物理学天文局(DOST-Pagasa)は、2024年3月20日時点で、エルニーニョ現象は弱まっているが5月まで継続する可能性があると報告した。 エルニーニョ現象によって猛暑が続くフィリピン。建物に使用される材料の見直しや町の緑化を進め、涼しい空間を増やすことで、住民にとってより暮らしやすい街になるだろう。
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https://davawatch.com/articles/2024/02/16/78405.html ニュース記事をもっと見る