ここのところ、ダバオ市は猛烈な暑さに襲われており、熱中症や日射病への注意が呼びかけられている。その影響は屋外で活動する人たちに留まらず、学業への懸念という形でも及んでいるようだ。
市内最大の高校であるダバオ市立国立高校(DCNHS)の一部の生徒が、暑さのために、授業に集中するのが困難になっていると語った。2年生のRafael Alilayaさんは、「暑すぎて、教室で上手く学習できない」と述べた。勉強に集中するよりも、暑さによる不快感を和らげようとする方に意識を割いてしまうのだという。「脳みそが茹って、勉強への興味が削がれてしまう。暑さは私たちのエネルギーを奪うだけだ」とも語っている。
別の学生は、教室には56人の生徒がいたが、扇風機は4台しかなく、暑さを和らげるには不十分だと主張している。
一方で、そのような状況にもかかわらず、学校で学びたいと思う生徒もいる。Maria Christina Abadさんは「Googleに頼りきりになる人もいるので、モジュール式ではなく、教室で授業を受けた方がより多くのことを学べる」と述べた。「暑いけれど、扇風機や換気扇があればよい」という。
とはいえ、市内のいくつかの小学校では、5月15日からすでに新しい授業形態を実施している。これまでは午前の部と午後の部で生徒を分けていたが、隔週でモジュール式の授業を交互に行う形になったという。
Sta. Ana中央小学校の3年生を担当するJo Wayan氏は、「今だけ、猛暑のためだ」と明かしている。この新しいスケジュールは教育省(DepEd)の中央事務局が発表した覚書に従ったものであると、ダバオ市学校課長のRey A. Solitario氏は述べた。
フィリピン大気地球物理天文局(Pagasa)は、5月12日から16日までの5日間で、ダバオ市の暑さ指数が42度に達したと報告している。暑さ指数は28度で熱中症リスクが跳ね上がるとされていることからも、42度という値の異常性が目立つ。何よりも健康を優先し、生徒たちが心置きなく勉強に取り組める環境を整えてもらいたい。