【特集】多民族の子ども達が一つ屋根の下!ミンダナオ子ども図書館滞在日記〜後編〜

ミンダナオ子ども図書館

皆さん、こんにちは!ダバオッチのホノカです。今回は後編ということでミンダナオ子ども図書館(Mindanao Children Library 通称;MCL)での2日目をお届けします!

前編の記事を読んでいただければわかるのですが、少し夜更かししたので子どもたちと同じ4時に起きれるかななんて思っていましたが、朝寒くて目が覚めました。キダパワンは山に囲まれていて、MCLは少し標高も高くなっているので朝晩はひんやりするのですが、常に暑いダバオではなかなか感じることのできない涼しさでした。

というわけでそんな朝から始まる2日目の様子もぜひ最後までご覧ください!

朝当番

子どもたちは4時に起床して、朝食作りの当番は朝食を作り、掃除当番は食堂や外を掃除します。シャワーを浴びてる子がいたり洗濯をしている子がいたり、朝の過ごし方も様々です。 このホウキでの掃除は意外と難しくて、ゴミを上に持ち上げるように、素早く動かさないとゴミが動かないんです。子どもたちにコツを習いながら掃除しました!    

掃除が終わると、女の子たちが髪を結んでくれました!三つ編みもとても上手で、みんなで髪をとかしあっていたり、女子だな〜となりました(笑)  

そして大きな音が鳴り、朝食の合図です!朝食は6時です。メニューはチキンアドボ!!フィリピンフードといえばアドボですよね!本当は違う日の夕食がチキンアドボでしたが、筆者のために朝食にアドボを作ってくれたそうです、、本当に有り難く、贅沢な朝食でした。美味しいと当番の子供たちに伝えると本当に喜んでくれたんですが、今まで食べたアドボの中で1番美味しかったです。  

学校へ!

6時45分に広場に集合して、子どもたちはスタッフも同行してみんなで学校に行きます。私は小学生の子どもと小学校に行きました!小学生から高校生まではみんな同じ学校に通います。徒歩5分ほど木々の間を歩いて学校に到着です。

現在小学校は2019年の地震の影響で、一部教室が崩れてしまったために、体育館を区切った仮教室で勉強している子供たちもいます。バスケやバドミントンが子どもたちの中では人気らしく、朝からとても元気に遊んでいました!

スカラーの元へ

子どもたちが学校へ行った後は訪問者の時間の過ごし方はさまざまです。そのうちの一つに、奨学生(スカラー)の村への訪問に同行し、学用品を配布したり、読み聞かせ活動を行ったりする活動があります。MCLで暮らしているスカラーが、自分達で絵本を選び、村の子どもたちに読み聞かせをしています。

ミンダナオ子供図書館

絵本だけではなくスカラーとスタッフで劇をしたりもします。

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スカラーの住む村

今回筆者は同行できませんでしたが、スカラーはさまざまな村に住んでいて、ダバオのササにもスカラーたちがいるそうです!訪問の際にはちゃんと学校に行っているか、体調に変わりがないかもチェックします。

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文具や洋服やおもちゃは日本から送られてきたものや、訪問者が日本で集めて持ってきたもので、支援によって成り立っています。子どもたちはみんな大切そうに持っていました。  

マノボの知恵から学ぶ!豆からコーヒー作り!

MCLには自給自足のための野菜畑とフルーツの木がたくさんあります!フルーツだとココナッツ、バナナ、マンゴスチン、ランブータンなどなど!!さらにびっくりなのが、コーヒー豆の木もあるんです!MCLの子どもたちはコーヒーが大好きで、よく飲んでいるんですが、豆から飲めるようになるまで、全てMCLで完結します!!

今回は筆者も収穫からお手伝いしたのでその様子をお届けします。なかなかできない貴重な経験でした✨

まずはコーヒー豆の手摘み。赤くなっていたら収穫できます。上の方まで豆がびっしりなっていますが、MCLのコーヒー豆は化学肥料、農薬を一切加えていない100%自然栽培です!!コーヒー豆の木の隣には精米所があるのですが、精米前の籾が肥料になってここまで育っているのが驚きでした。豆を落としてしまっても、それが種になってまた木が育つそうです!

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赤い皮を剥いて実を舐めるととても甘くて、コーヒーの苦さは全く想像がつきません。赤い皮も食べることができて、味はザクロのような味で美味しいんです!クロコダイルパークの記事で紹介したシベットコーヒーも、コーヒーの豆の皮をジャコウネコが食べてできます。  

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コーヒーの花

コーヒーのお花も初めてみましたが、コーヒーの香りではなくて、もっと甘い香りがしました。前編にも登場したスタッフさんである、マノボ族出身のアテ・ジョイは、わずかなコーヒーの香りも嗅ぎつけて、花の場所をすぐに特定できるんです!! 豆を集めたら、2層になっている皮の外側の皮をむく作業。ここでマノボ族の知恵が登場します!アテ・ジョイが教えてくれました🫘

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皮の剥き方は、木の臼に摘んだ豆を入れて、木の杵で餅つきのようにつきます。そうすると皮が切れ目が入り、剥けていくんですが、見ていると簡単そうに見えて力の入れ方がわからず、思うように剥けないんです、、  

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皮は食べられます!

上半身を動かすイメージで、杵の上を押す感じだと剥けやすいというアドバイスをもらってやっていくうちに、パリッと皮が剥けるようになって爽快感でした!!顔つきもプロになったねと褒めてもらいました(笑)この皮を剥く作業で、豆はとてもフルーティーな香りがするんです!香りの言語化はとても難しいですね(笑)

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アテ・ジョイのオッケーが出たら、次は天日干しをします。天日干しは最短3日ですが、午後に雨が多いキダパワンでは、なかなか最短日数では行かず、5日間ほど晴れている間に豆を出しておくそうです。アテ・ジョイは雲の様子からその日の天気を予想できて、雨が降る前に豆を取り込むことができます☔️

天日干しをしたら、豆が乾き、固い2層目の皮が剥けやすくなります。2層目の皮を剥いたら、焙煎です。焙煎したら果肉は緑から、お馴染みの茶色になります。

そしてその豆を先ほどの臼と杵を使って潰してパウダー状にします。細かくしないと、飲んでいる時に豆が沈まないために、30分ほど時間をかけて丁寧に潰しています。ここまでの作業を機械を使わず全て手作業で行っているんです!

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パウダーにそのままお湯をかけてコーヒーが完成!下にたっぷりパウダーが沈んでいるのがミンダナオ流だそうです☕️味は本当に飲みやすくて苦味も少なく、子どもたちがコーヒーを好きなのも納得の味で美味しかったです!美味しくて2日間で5杯ほどいただきました。  

キダパワンのフルーツ

先ほど紹介したようにMCLにはたくさんのフルーツの木がなっていますが、キダパワンはフルーツフェスティバルが開催されるほどフルーツがたくさん採れ、ダバオ−キダパワンの道中は安くフルーツが売っています。ということで筆者は初めてのドリアンにチャレンジすべく、シーズンオフにもかかわらず、道中で1キロ70ペソでゲットし、MCLに持ってきていたのです!

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ドリアン

スタッフさんがカットしてくれてみんなシェアして食べました!これは熟す前らしいのですが、これくらいが一番好きだとスタッフさんは言っていました!初めてのドリアンはとてもクリーミーで美味しかったです!しかし、日本人にはやはり匂いからダメな人もいたので、好き嫌い分かれますね(笑)フィリピン人はみんな大好きです!

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ランブータン

ドリアンの他にもランブータンも初めて食べました!ランブータンはライチと同じムクロジ科のフルーツで、ライチより果汁が少なく、甘みと酸味が強いのが特徴です、皮を剥くと、綺麗な白い果肉が出てきます✨とても美味しかったです。

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さらにココナッツ🥥こちらはMCLでなっているものをいただきました!アテ・ジョイがとても長い竹を使って落としていきます。アテ・ジョイはこんなにも長い木を素早く登って、ココナッツを取ることもできるそうです。すごい。

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昼食のために学校から一時帰宅した子どもたちもココナッツだ〜というようにどんどんやってきました!まずは中のココナッツウォーターを飲みきります。一度街で売っているココナッツをこのように飲んだことがあるのですが、採れたては味が全く違くて、炭酸もありながら少し冷たくて、甘くてとても美味しかったです!

飲み切ったら、実を切って中の部分を食べます。子どもたちは慣れた手つきで白い部分をとってくれます。ゼリーみたいでプルプルしていて美味しいです!

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と、ここまでたくさん話に出ていた、MCLのスタッフさんであるアテ・ジョイについて少し紹介しようと思います。アテ・ジョイはマノボ族の父親をもち、マノボ族の生活の知恵は父親から学んで育ったそうです。アテ・ジョイも他のスタッフさんのように元スカラーでした。そしてクリスチャンの旦那さんと結婚してクリスチャンになりましたが、死別してしまいます。そしてMCLに寮母さんとして戻ってきて、今はイスラム教を信仰しています。

アテ・ジョイはマノボ、キリスト、イスラムを経験しているわけですが、生まれた場所・文化にとらわれず、なんでも自分が決めていいんだよ!と強く言っていました。マノボの父親には色々言われるそうですが、自分は自分で生きればいいから気にしないという凛とした姿が印象的です。  

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MCLの子どもたちはみんな夢を持っています。スカラーとして受け入れる時にも夢を聞くそうです。マーケティングをするオフィスウーマンになりたい、日本の大阪で働きたい、結婚したい、、どれも全部真っ直ぐで純粋な夢です。

MCLでのびのび育つ子どもたちは、日本で窮屈に育つ若者に忘れかけた何かを思い出させてくれます。経済的な幸せはなくても精神的な幸せはある。笑顔の眩しい子どもたちから学べることがたくさんあります。

んな素敵で明るい子どもたちと別れを惜しみながら、心が満たされたあっという間の2日間を終えました。次はもっと長く訪問したいと思います!  

まとめ

ミンダナオ子ども図書館を2本に渡って特集しました。子どもたちはみんなバックグラウンドや文化は様々ですが、家族のように仲良く暮らしています。子どもたちはこんなにも隔たりが一切ないのに宗教や文化間でなぜ戦いが起こってしまうのだろう、、自分は精神的幸せを得られているのだろうか、、。子どもたちと関わってそんなことを考え続けています。

ここにきたら、絶対にまた子どもたちに会いに戻ってこようと強く思うはずです。子どもたちは沢山の方の支援があって生活しています。この記事を読んでもっとMCLのことを知りたい、MCLに行ってみたいと思っていただける方が増えれば嬉しいです!MCLのホームページも合わせてご覧ください!

また、次回はMCL日本人スタッフのアテ・アズサにインタビューしているので、そちらもお楽しみに!!

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