【特集】多民族の子ども達が一つ屋根の下!ミンダナオ子ども図書館滞在日記〜前編〜

ミンダナオ子ども図書館

皆さんこんにちは!ダバオッチのホノカです。今回はダバオ市街地から車で3時間ほど離れた場所にある、日本人が運営しているNGOミンダナオ子ども図書館(Mindanao Children Library :通称 MCL)を訪問しました。MCLでは紛争で親を亡くした子や虐待被害にあった子、極貧家庭で育った子などバックグラウンドが様々である、多民族の子どもたちが一緒に生活をしています。

ミンダナオでは宗教や民族が複雑に絡み合った、激しい紛争が続いていました。そんなミンダナオでイスラム教、キリスト教、山岳部族という文化の異なる子どもたちが仲良く、家族のように暮らしている場所、それがMCLです!

子どもたちが温かく迎え入れてくれて、明るくのびのびと育っている姿を見ると心打たれるものがあります。2日間という短い時間でしたが、沢山の子どもたちと関わり、山岳部族のマノボ族の知恵を学び、とても濃く忘れることのない思い出となりました。

こちらは前編です🚩ぜひ最後までご覧ください!!  

ミンダナオ子ども図書館について

ミンダナオ子供図書館

MCLは2003年に児童文学者である松居友さんと奥様のエイプリルリンさんによって設立された、現地NGO法人です。政府軍と反政府軍の紛争が絶えない地域の村で読み聞かせ活動や就学支援、医療支援を行ったり、寄宿舎の運営、保育所支援、避難民救済活動、植林活動などを行っています。

  ミンダナオ子供図書館

現在MCLに寄宿している子どもは約50人、村で家族と過ごしながら支援を受ける奨学生(スカラー)は約130人います。子どもたちの属する民族は、マノボ、バワ、カオロ、タウスグ、マギンダナオ、イロンゴ、ビサヤ、バゴボと本当に多様です。小学生から大学生が暮らしていて特に年齢制限はありません。  

ミンダナオ子供図書館

また、MCLでは訪問者も受け入れており、宿泊費の設定がありません。これにはMCL創設者である松居友さんの、「問題家庭」の子どもたちだけれども、明るく愛と友情溢れて生きる子どもたちと暮らし、手を繋ぎ、相互協力や平和構築に繋がって欲しいという日本の若者に対する思いが表れています。

ホームページにはスタッフの方によるお便りや訪問者の日記、支援についてなど詳細が書かれているので、チェックしてみてください!

ダバオからMCLへ

ダバオからMCLまではスタッフの方が送迎をしてくださるので安心して向かうことができます!MCLはダバオから車で3時間ほどのキダパワン市にあります。ダバオ市からディゴス市、バンサラン、マキララという街をこえてキダパワン市に到着です!

向かう途中では、右にフィリピンで最も高い標高を誇るアポ山、左には海という自然の贅沢な景色を眺めることができました✨道路もしっかり舗装されています。  

MCLに到着!DAY1

着いてまず、MCLの規模の大きさに驚きました。それは20年という時間の中で絶え間ない努力と支援があってのことだと思い感動です✨子どもたちの女子寮、男子寮、食堂をはじめ、再建されたばかりの綺麗なモスクやサリサリストア(お菓子から洗剤までちょっとしたものが買えます)も並んでいます!  

ミンダナオ子供図書館

図書館という名前だけあって、それぞれの部屋の前には本棚があって、びっしり本が詰まっています。子供たちは好きな時に好きなだけ本を読むことができます。

MCLでは、16.6ヘクタールの水田を耕作し、子ども達とスタッフ家族の消費するお米を完全自給しています。ODA草の根支援によって新たに精米機と米乾燥場を作り、今後は余剰の収穫を売った収益でおかず代を時給することを目指しています🌾  

ミンダナオ子供図書館

MCLでは1食6キロから9キロ、1日に大体25キロのお米を消費しています!さらに下宿していないスカラーに配布する分のお米や緊急時のお米など、より多くの子どもにお米を届ける、ミンダナオ水田プロジェクトを行っています。

子供たちは16時まで学校で、帰宅後は夕食当番の子はご飯を作り、他の子はおしゃべりしたり、ギターを弾いたり、洗濯をしたり、宿題をしたり自由に過ごします。子供たちは歌とダンスが大好きで上手なんですが、みんなギターも上手なんです!!過去の訪問者が日本語の歌を教えてくれたんだよと披露してくれたり、次々にギターを弾きながら歌ってくれます♪

ミンダナオ子供図書館

自由時間にいっぱい練習したんだろうなあと感動しました。  

夕食

朝食、夕食、お皿洗いは当番制です。曜日ごとにメンバーが決まっていて、グループは年齢がバラバラになっています。フィリピンでは年上の方をアテ(お姉さん)・クヤ(お兄さん)と呼びますが、グループの中のアテとクヤが料理や火の起こし方を教えて、上達していくことがずっと繰り返されているのです。なのでみんな料理がとても上手です!

ご飯はみんな集まって食べます。大きい音でご飯を知らせてくれる係がいて、お部屋にいても、外にいてもみんな食堂に集まります。  

ミンダナオ子供図書館

夕食です!!具沢山スープはご飯に合う味でとても美味しかったです!  

歓迎会

ミンダナオ子供図書館
キャンプファイヤー

夕食が終わった後は歓迎会を開いてくれました😆訪問者が来るといつも子どもたちが歓迎会を開いてくれるそうです。さらに今回はキャンプファイヤーで、歓迎会を開いてくれました!! 薪はスタッフさんの実家から持ってきたのだそう。薪は料理にも使うので大切なものですが、スペシャルだよと盛大に歓迎会を開いてくれてとても嬉しかったです!

 

まず、一緒に踊って!とようこその歌とダンスをみんなで踊りました。耳に残りやすくてとても楽しかったです。続いて子どもたちは、イスラム・クリスチャン・ルマッド(先住民族)の3つに分かれてそれぞれの言葉の歌とダンスを披露してくれました。音楽のテイストが異なるんですが、どれも楽しく乗れちゃうような素敵な発表でした!本当に楽しそうな笑顔で披露してくれて、こんなにも温かく迎えてもらえることが嬉しくてとても幸せな時間でした。子どもたちの表情一つ一つ、鮮明に覚えています。

訪問者も一つ何か子供たちに披露します!オカリナやギター、ダンスを披露する方もいたようです。いきなりなんかやってと言われるので、びっくりしますが、その場で見せれる芸を持っていって盛り上げましょう!(笑)  

ミンダナオ子供図書館

歓迎会の後は、火の周りでお話したりダンスしたりと楽しい時間を過ごしました。お鍋に、MCLで採れたバナナを入れてこの火を使って蒸し焼きしたものも美味しかったです!  

マノボの知恵

スタッフの1人である、アテ・ジョイは山岳部族のマノボ族として生まれ育ったのでマノボの生きていくための知恵を沢山持っています。前編ではそのうちの一つを紹介しようと思います。この知恵を使えば電気が要りません!

ミンダナオ子供図書館

椰子の木の葉っぱを乾燥させてまとめたものに火をつけます。そして勢いよく振ったり弱めたり、上下に振ったり回転させたりすると火の強弱が変わります。火が弱くなってくると、結んでいる部分をゆるめて、全体に酸素を届かせることでまた火が強まりますという仕組みです。

簡単そうに見えて火を操るのはとても難しく、アテ・ジョイの技はあっぱれでした。子どもたちは花火のように楽しんでいて可愛かったです(笑)  

ミンダナオ子供図書館

これを立てておくと電気要らずで強い明かりになってくれます。写真はとても短いものを立てていますが、3倍くらい長いものを立てると30分から1時間はずっと安定して明るいようです!確かに長い時間おしゃべりしていても、視界良好なほどの明るさでした!  

子どもたちの朝は4時から始まるので、朝に備えて子どもたちは9時には就寝します。とても楽しい1日目が終了です。おやすみなさい!、、、とはならず、満天の星空のもと焚き火をみるというロケーションに最高に癒され、アテ・ジョイと他の訪問者の方達と深いお話をして、エモい夜を楽しみました🌟  

まとめ

MCL1日目の様子をまとめましたが、いかがでしたでしょうか。皆さんがイメージする、貧しい子どもたちが生活する寄宿舎の雰囲気とは異なっているのではないでしょうか。眩しい子どもたちの笑顔、温かな幸せ空間が少しでも伝われば嬉しいです!

早朝4時から始まる2日目の様子もぜひ合わせてご覧ください!マノボの知恵も詰まった2日目です👀自分にとっての幸せってなんだろう、当たり前ってなんだろう、夢ってなんだろう、そんなことを考えるきっかけにもなればと思います。  

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