フィリピン統計局(以下PSA)の発表によると、ダバオ地方のインフレ率は7月の4.3%から8月は3.9%に緩和され、ミンダナオ島の6つの地方の中で最も低いインフレ率を記録した。
PSAが9月4日に発表したデータによると、同地方のインフレ率は全国平均の5.3%を下回った。項目別では「住宅、水道、電気、ガス、その他燃料」が7月の4.2%から8月は−2.4%、「教育サービス」が6.8%から3.9%、「家具、家庭用設備、日用品」が6.1%から6%といった大幅な下落が、このインフレ率の鈍化をもたらしたという。
一方、「食料品・非アルコール飲料」は7月の5.3%から8月は6%へ、「衣料品・履物」は5.7%から5.9%へ、「情報・通信」は1.6%から1.7%へ、「レクリエーション・スポーツ・文化」は7.1%から7.3%へ、「レストラン・宿泊サービス」は6.7%から6.8%へ、「パーソナルケア・雑貨・サービス」は5.5%から6.1%へと僅かに上昇した。また「アルコール飲料・タバコ」などその他の商品グループは14.7%、「健康」は5.7%の成長を維持した。
ダバオ地方は、ミンダナオ島で唯一インフレ率が低下した地域である。ザンボアンガ半島のインフレ率は3%から4.3%へ、北部ミンダナオ地方は4%から5%へ、ソクサージェン地方は3.6%から4.6%、カラガ地方は3.8%から4.4%に上昇した。また、バンサモロ自治地域は5.1%を維持した。
PSAによると、2023年7月の全体インフレ率は4.7%から5.3%に上昇し、1月から8月までの全国インフレ率は6.6%となった。フィリピン全体でインフレ率が最も高かったのは中部ルソン地方で、7月の5.2%から大幅に上昇し7%となった。
1月には全国3番目のインフレ率9.4%を記録したが、ここまでは低下が続き、3.9%にまで落ち着いた。年末に向けても安定したインフレ率の変動が続くのか、引き続きチェックしていきたい。