フィリピンの「カカオ・キャピタル」として名高いダバオ市。そのダバオ市では、市農学事務所(以下CAO)は、カカオ豆の需要増加に対応するため、市内マリログ地区とパキバト地区のカカオ農園の拡大に注目している。CAOのカカオ専門家であるフェ・オギオ氏によると、エルニーニョ現象の影響を受ける以前から、すでにフィリピンのカカオ産業はカカオ豆の供給不足に直面しているという。フィリピンでは年間12,000トンのカカオが生産され、そのうち80%をダバオ地方での生産が占めているが、フィリピンでの需要を満たすには、少なくとも50,000トンのカカオが必要である。そこでCAOは、ダバオ地方におけるカカオ豆の供給チェーンを強化するため、カカオの植樹地を8,000ヘクタールまで拡大することを検討している。「カカオ豆の供給は非常に不足しているため、カカオ農家にとっては、カカオを植えて生産量を増やすことで、レベルアップするチャンスなのだ」と、Chocolate Tasting Malagos Chocolatesのプロジェクトリーダーであるレックス・プエンテスピナ氏は語った。2021年5月27日にロドリゴ・ドゥテルテ前大統領が署名した共和国法第11547号により、ダバオ市はフィリピンの「カカオ・キャピタル」に指定された。以来、この地域で生産されるチョコレートの国内外での知名度が向上し、高品質のカカオ豆に対する需要が一層高まっている。2019年には英国のチョコレート品評会で受賞するほど、グローバルな評価を得ているダバオのカカオ。カカオは収穫後の加工でも付加価値を高められる農産物であり、ビジネスとしての伸び代は大きい。供給を伸ばすと共に、農家の労働環境や生産工程の見直しが進めば、産業として大きな飛躍が望めるだろう。
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