【News】ミンダナオ島南部のサランガニ州で、元船乗りがバニラ栽培を始める

アポ山のコーヒー農園

「香り立つ夢」に駆られ、Melvin Awid氏は割りの良い船員の仕事を辞め、故郷のサランガニ州でバニラ栽培に乗り出した。彼の目標は、この貧しい州をバニラ栽培の中心地にすることである。

このビジネスのきっかけは、航海で訪れた天然バニラの産地・マダガスカル。彼はマダガスカルと故郷のサランガニ州の海岸沿いのマイトゥムに相似点を見出し、その可能性を信じることにした。

サランガニ州ではこれまで、バニラの生産は少量に留まり、そのほとんどが自家消費用だった。「サランガニをバニラの生産地にすることは、今は突飛なアイデアかもしれないが、私はいつも、大きな成功は小さなアイデアから始まると信じている」とAwid氏は語る。彼はOSM Maritime Services Inc.の船員として6年間働き、現在は29歳である。

天然バニラは安価な人工・合成バニラと異なり高級なスパイスで、1キログラムあたり300から600ドルの値がつくと言われている。

現在の課題は、地方政府と農業省に、この州におけるバニラ栽培の可能性を認識してもらうことである。州ではバニラは新しい作物で、技術支援のための十分な知識がないとAwid氏は語る。「バニラの普及に努め、農業を支援すれば、サランガニ州をフィリピンのバニラの中心地にすることができる。サランガニ州はフィリピンのバニラ産業の標準となるだろう」とのことだ。

近年はフィリピン各地でこのような若手農家の台頭が目立つ。日本では農業従事者の高齢化が問題となっているが、それとはかなり様子が異なるようだ。ミンダナオ島の成長のカギともなりうる農業から、今後も目が離せない。

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