新型コロナウイルスのあらたな感染が起こっているダバオ市では、ワクチン接種会場が一時閉鎖されたり、警戒レベルが3に引き上げられたりするなど、生活に変化が起こっている。そして、その影響は新型コロナウイルス対応の中枢を担う南フィリピン医療センター(SPMC)でも起こっている。
1月21日、SPMCは、新型コロナウイルス患者が増えているため、病床が埋まったと自身のFacebookページに投稿した。同病院の管理者は、「新型コロナウイルスに感染していない患者は、緊急の場合しか受け入れない」とコメントを残している。そして、他の病院の紹介や移送もしていないので、これを管轄する「One Hospital Command Center: OHCC」に連絡してほしいと呼びかけた。
また、病院長のRichardo Audan氏は、新型コロナウイルスの病床はもうすぐ満床になると述べている。1月19日現在、346の病床はすでにいっぱいとなっており、ICU病床も87床のうち55床に患者がいる状態だ。
さらに、ダバオ市では1月18日、5名のオミクロン株感染者が見つかっている。そのうち2名は海外フィリピン人労働者(ROFs)で、ダバオ地方外で感染が明らかになったという。また、1月20日の保健省ダバオ支部がおこなったオンラインでの記者会見でも、ここ最近ダバオ地方で感染が拡大しているのは、感染力の強い新しい変異株オミクロンの影響があるかもしれないと言及があった。1月18日の発見以前から、実はすでにオミクロン株の感染が始まっていたのかもしれないと指摘したのだ。
ダバオ地方もあたらな感染の波に入ったようだ。日本でもこれまでにないほど多くの人が新型コロナウイルスに感染している。あらためて日ごろの感染対策を振り返り、実践できればと思う。