2020年は新型コロナウイルス(Covid-19)の影響でオンライン開催となったカダヤワン祭だが、2021年もオンラインで開催されることが発表された。その背景には、先日出された市長令があるようだ。
ダバオ市観光局(CTOO)のGenerose Tecson所長は、第36回カダヤワン祭を昨年同様にオンラインで開催すると述べた。そして、「私たちとしては、オンラインとライブ配信イベントの両方でできたらと思っていました。しかし、感染拡大が懸念されるためこれまでのアイデアを撤回し、オンラインでのイベントに切り替える必要がありました」と語った。
5月24日、ダバオ市長のサラ・ドゥテルテ=カルピオ氏は市長令31を出し、5月26日から8月31日までの間は行政が主催するイベントを対面でおこなうことを禁止するよう指示を出した。そのため、カダヤワン祭も対面でおこなうことが不可能な状況だ。
Tecson所長は、2021年2月から演目について計画を始めていたと述べると、今年度にどのようなアクティビティを設けるかはまだ具体的に決まっていないと述べた。また、Covid-19の感染がもし収束していれば、ライブ配信イベントも取り入れることができたと語った。しかしながら、カダヤワン祭は市内11の部族や文化がまだ残っていることを示すことこそメインテーマであり、この祭の存在意義はそこにあると強調した。そして、「市内の部族の服装について説明できる最もよい機会だと考えています」と語った。
Tecson所長は、オンラインでの開催はダバオ市民だけでなく、その他多くの人たちにも影響を与えうると、そのポジティブな面にも目を向けている。そして、来年(2022年)は生活が元どおりになることを願って、今年は祭りの規模を抑えていきたいと述べた。
観光業界は新型コロナウイルスの影響を大きく受けている。しかし、市内のワクチン接種が進むことで来年から徐々に回復していくことを願っている。我慢の年が今年で終わることを願いながら、カダヤワン祭はオンライン開催に向けた準備を進めている。