2021年5月24日(月)、ダバオ市のサラ・ドゥテルテ市長は地元のラジオ番組に出演し、市の開催したイベントにおいて新型コロナウィルスに感染した者が接触者追跡履歴で確認されたとして、市内で開催される一切の公共イベントを禁止する旨の市長令を発令することを公表した。
サラ市長は、公共イベントの開催禁止期間を2021年5月26日(水)から緊急事態が明けるまでとして、いつまでという具体的な日時は明言しなかったが、政府系の公共イベントの他にも民間企業が開催するイベントも禁止すると述べ、市内でのイベント開催は厳しく制限されることになる。
市長は開催を禁止するイベントの例として、就任式、記念日、感謝祭、リボンカット、起工式、打ち上げ、誕生日、記者会見、宣誓式、写真撮影、歓迎会などやその他の式典をあげ、さらに市が開催するトレーニングやセミナーを含むすべての対面で実施予定の活動は2021年8月31日まで中断されるとコメントしている。
一連の動きは、ここ数日市内における新型コロナウィルス新規感染者数が3桁台と増加傾向にあることに関連している。ダバオ市では、5月23日(日)時点で感染が確認されている陽性者数が1,015名と報告され、病床のひっ迫が懸念されている。1,000名を超えるのは2021年2月以降初めてのことである。
このような状況も踏まえ、保健省(DOH)ダバオ支部は随所に感染対策に対して気の緩みが生じていると市民に警戒を呼びかけている。またサラ市長も感染の原因はほとんどが懇親会やパーティーなど不必要な集まりからであることが確認されているとして不要不急の外出などを控えるよう市民に呼び掛けている。