2021年1月14日、フィリピン政府および中国政府は、ダバオ市-サマル島間の橋建設プロジェクトの実施に関して、正式に調印をおこなった。2021年6月までには、実際に工事が開始されることになる。ダバオ市-サマル島双方へのアクセスが飛躍的に改善されることが期待される。
フィリピン国公共事業道路省 (DPWH)長官のMark Villar氏は、2020年1月14日の声明において、中国政府および中国の国際協力機関Cidcaと借款協定を結び、サマル島-ダバオ市間の橋建設の最終計画を進めることになったと明らかにした。
また、中国の駐比大使であるHuang Xilian氏は、Facebookの投稿にて、プロジェクトが2021年6月までに開始される予定だと明らかにしている。そして、「新年を二国内の新しいプロジェクトの開始という形でスタートできて嬉しく思う。このプロジェクトによって、経済や人々の生活がより豊かになることを期待したい」と語った。
ダバオ市-サマル島間の橋は通行料無料の、片側二車線の橋となる。そして、双方の行き来にかかる時間は2~5分ほどで、1日に25,000台の車両が行き来することが予想されている。
当初は2021年1月に建設が開始される計画だった。しかし、「様々な事情」によって遅れたと関係各所からコメントが出ている。新型コロナウイルスや追加の工事が必要になったなど、様々な声が挙がる中、サマル島住民の危惧する「環境への影響」に言及されたものは出てこなかった。