フィリピン保健省ダバオ支部によると、9月30日現在、新型コロナウィルスに感染したダバオ市内の患者の総数は1,953名であることが発表された。うち78名が死亡し、1,552名は既に回復したという。昨日は、新たに38名の新型コロナウィルス新規感染者が確認され、現在入院、自主隔離中の患者数は323名となっている。
また、ダバオ市も含むダバオ地方(ダバオ市、ダバオオキシデンタル州、ダバオデルスル州、ダバオデルノーテ州、ダバオデオロ州、ダバオオリエンタル州)における新型コロナウィルス感染者の総数は3,076名で、うち94名が死亡し、2,433名が既に回復したと発表されている。
9月30日にダバオ市内のPCR検査機関で検査が実施された1,245件の検体から、81件で陽性反応が確認され、陽性率は6.5%、うち48件はダバオ地方からの検体であり、33件がダバオ地方外から入境してきた人の検体であった。移動の緩和により、地域外からウィルスが持ち込まれるケースが増えているとみられる。
世界保健機関(WHO)が、今年3月に発令したパンデミック宣言以降、ダバオ地方は厳格な隔離措置や移動制限を実施してきたが、その後の規制緩和に伴い、徐々に帰国者、帰省者や市内で仕事を持つものを受け入れ、移動制限も緩和し始めており、現在は同地方内の移動は特段厳しい制限がなされていない。
しかしながら、ダバオ地方の新規感染者数は規制緩和に伴い、徐々に増加傾向にあり、8月27日に2,000名を記録した総患者数は、1か月後の9月末には3,000名を超え、僅か1か月間で1,000件の新規症例を確認するなど、ひと月あたりの増加率は上がっている。
特にダバオ市はダバオ地方の感染症例数全体の63.5%を占めることから、サラ・ドゥテルテ市長は、仕事、食料品や生活必需品の購入以外での不必要な外出は控えること、ソーシャルディスタンスやアルコール消毒等、厳格な感染防止対策を行うように市民に求めている。