【特集】ダバオ観光なら外せない!入場無料の「フィリピン国立博物館」でミンダナオの歴史と芸術を体感

National Museum of the Philippines - Davao 国立博物館

こんにちは!ダバオッチのゆいです。

今回紹介するのは、地元民だけでなく観光客からも熱い視線を集めている「National Museum of the Philippines – Davao(フィリピン国立博物館ダバオ)」です。

ダバオをはじめとするミンダナオ地域の豊かな自然、芸術、そして受け継がれてきた伝統文化を、視覚的な展示を通して楽しみながら学べる非常に貴重な施設です。

2024年にオープンしたこの博物館は、2025年10月に発生したミンダナオ地震の影響で一時閉館していましたが、現在は再オープンし、毎日多くの人で賑わっています。実際に訪れた日も、制服を着た学生の姿が多く見られたのが印象的でした。

なんとこの博物館、入場料が無料なんです。さらに立地もよく、子供から大人まで楽しめます。
これはもう、行くしかありません!

ドリアンの中に広がる別世界!

National Museum of the Philippines - Davao 国立博物館
公園内に聳え立つドリアン型博物館

ピープルズ・パーク(People’s Park)内を歩いていると、突如として圧倒的な存在感を放つ建物が現れます。それこそが、ダバオ特産のドリアンをモチーフにした「フィリピン国立博物館ダバオ」です。 地域のアイデンティティを象徴するフルーツを取り入れた斬新な建築美には、思わず誰もが目を奪われてしまうはず。

館内は6階建ての広々とした構成で、各フロアごとに異なる世界が広がっています。

  • 1〜4階: フィリピン国立博物館による展示。ダバオの自然史や貴重な遺物、先住民族の伝統的な織物、さらには国内著名アーティストによる芸術作品まで楽しめます。

  • 5階: ダバオ市が運営する「ムセオ・ダバウェニョ(Museo Dabawenyo)」が入居。

  • 6階: 多目的スペースなど。

入り口には「作品に触れない」「動画撮影禁止」といった大切な注意事項が掲示されています。マナーを守って楽しく見学しましょう。また、大きな荷物は受付カウンターで預かってもらえるので、身軽になってじっくり展示を堪能できます。

1階 『ミンダナオ・アート』の最前線

National Museum of the Philippines - Davao 国立博物館
壁一面を埋め尽くす油絵

一歩足を踏み入れてまず目に飛び込んでくるのは、全長5mを超える巨大な油絵です。 フロアの壁一面を埋め尽くすほどの大迫力で、ミンダナオの人々の伝統的な暮らしの一片が鮮やかに描き出されています。その熱量に、きっと一瞬で心を奪われるはず。

展示の内容は幅広く、18世紀の無名の巨匠による作品から、90年代以降の現代アートまで。フィリピン美術の歩みを、このフロアだけで辿ることができます。

また、最近では写真作品の収集にも力を入れているとのこと。国内外で活躍する著名な写真家たちの鋭い感性が光るコレクションは、現代のミンダナオを切り取った見逃せない見どころの一つです。

National Museum of the Philippines - Davao 国立博物館
展覧会 『ミンダナオ和平』

さらに今回は、「ミンダナオの平和」をテーマにした学生たちの作品も展示されていました。 芸術を通じて平和や文化的アイデンティティ、そして地域の結束を表現しており、ミンダナオの創造的な「声」を世に届ける大切な役割を担っています。

作品はどれも個性的で、力強いタッチのものから繊細な色使いのものまで、まさに千差万別です。  一つひとつの作品を前に、ゆっくりと思いを巡らせる。そんな贅沢で豊かな時間を過ごすことができました。

1階フロアは、こうした「ミンダナオ」を題材にした芸術作品が中心。まずは感性を刺激されてから、上の階へと進んでいきましょう!

また1階フロアには、充実したラインナップを誇るミュージアムショップが併設されています。

ノートやマグカップ、Tシャツといった普段使いしやすいアイテムが中心ですが、どれも「さすが博物館!」と唸ってしまうような洗練されたデザインばかり。しかも、そのハイクオリティな仕上がりに対して、お値段が意外なほど手頃なのも嬉しいポイントです!

2階 海から空、そして太古へ。

2階へ上がると、まずはミンダナオの「大地」の物語が始まります。 最初に出迎えてくれたのは、地形や地層を視覚的に学べるセクション。同じミンダナオ島内であっても、山ごとに岩石の種類や地層の重なりが全く異なっているのが非常に興味深く、「島の多様性」を改めて実感させられます。

特に面白いのが、体験型のギミック! ボタンを押すと、ミンダナオの山脈や火山、鉱物が採掘されるエリアがパッと光るマップがあり、大人も子供も直感的に楽しめる工夫が凝らされています。

National Museum of the Philippines - Davao 国立博物館
まるで本物の水族館

さらに2階を進んでいくと、一際目を引く大きな水槽が……! と思わず駆け寄ってしまいましたが、実はこれ、すべて精巧に作られた「模型」なんです。

ここでは、ミンダナオの海が誇る豊かな生物多様性を間近に観察できます。一匹一匹の魚たちが驚くほど精密なのはもちろん、背景のサンゴや海藻に至るまで、質感も色使いも本物そっくり!

あらためて、美しいサンゴ礁が広がるフィリピンの海のカラフルさと、そこに溢れる生命力の強さを肌で感じることができました。水のない「水族館」で、時間を忘れてその美しさに見入ってしまいます。

展示は海の中から、陸との境界線である「汽水域」のマングローブへと移り変わります。海とも陸とも違う、ここだけの独自の生態系が広がっています。

ここでも驚かされたのは、その圧倒的な再現度です! 奇妙な形をしたカニ、泥の上を跳ねるハゼ、そしてそれらをじっと狙う鳥たち……。まるでその場の時間が一瞬で止まってしまったかのようにリアルで、マングローブに息づく生命のドラマを特等席で観察しているような気分になります。

ただリアルなだけではありません。マングローブの役割や、そこに暮らす生き物一匹一匹についての詳細な解説が添えられているのですが、これがまた面白い!ついつい読み耽ってしまい、なかなか次のコーナーへ進めない……なんていう「嬉しい悩み」も、この博物館の醍醐味です。

National Museum of the Philippines - Davao 国立博物館
大迫力のマンモス

さらに奥へと進むと、視界に飛び込んできたのは原寸大の巨大マンモス! その圧倒的なスケールと迫力には、思わず足を止めて見入ってしまいました。

なぜ、南国のフィリピンにマンモス?と不思議に思うかもしれませんが、ここでは現在のフィリピンが形成される遥か昔、大陸がどのように動き、今の姿になったのかという壮大な地球の歴史を学ぶことができます。

かつてこの地を歩いていた巨大な生命の姿を前にすると、島国フィリピンの成り立ちが、よりドラマチックに感じられます。

National Museum of the Philippines - Davao 国立博物館
氷河期のフィリピン地図

マンモスの背後に広がるのは、氷河期のフィリピン地図。 そこには現在の島々の面影があるものの、驚くことに大陸が一続きになった広大な大地が横たわっています。

「なぜ、これほど多くの島々が生まれたのか?」 「かつて繋がっていた大陸は、なぜ分かたれたのか?」

そんな疑問の答えを求めて、マンモスが闊歩していた遥か古の世界へ。島国フィリピンのルーツに隠された地球規模のミステリーを紐解く、知的好奇心が爆発するような没入体験があなたを待っています。

National Museum of the Philippines - Davao 国立博物館
動植物・昆虫エリア

このエリアの中心で圧倒的な存在感を放っているのが、博物館の目玉、世界最大の花「ラフレシア」です!

ミンダナオの深い森にも自生するラフレシアは、実はとっても不思議な植物。葉も茎も根も持たず、他の植物に寄生して生きるという極めて奇妙な生態を持っています。さらに、強烈な臭いを放ってハエを誘い込むというから驚きですよね。

フィリピンには14種の固有種が存在し、そのうち4種がここミンダナオに生息しているのだそう。めったに実物を見ることができない幻の花のスケール感を、ぜひ展示で体感してみてください!

周囲には野生のドリアンやボホール島の人気者・タルシエ(メガネザル)など、フィリピンの豊かな森を象徴する動植物の模型がずらりと並び、その多様な生命の世界に思わず目を奪われます。

National Museum of the Philippines - Davao 国立博物館
フィリピンの象徴

2階フロアも終盤に差し掛かると、気高く翼を広げるフィリピンイーグルの姿に目を奪われます鋭い眼差しや羽の質感からは、今にも飛び立ちそうな迫力が満ち溢れています。

ここに展示されているのは、「ジオ(Geothermica)」という名のイーグルです。 実はジオ、2019年にフィリピンとシンガポールの間で行われた「国際野生動物貸与プログラム」の親善大使に選ばれた、非常に重要な個体でした。国の架け橋として活躍した彼の姿を間近で見られるのは、ここならではの貴重な体験です。

また、周囲にはフィリピンイーグルの独自の生態を詳しく解説するビデオコーナーも。美しい姿の裏側にある、彼らが直面している自然界のリアルについても深く学ぶことができます。

National Museum of the Philippines - Davao 国立博物館
フィリピン最高峰の全貌が見られます

さらに注目なのが、フィリピン最高峰・アポ山の登山ルートを凝縮した精巧なミニチュア模型です!

穏やかに輝く湖面から、活火山らしく噴煙を上げるダイナミックなポイントまで、アポ山が持つ多彩な表情がルートに沿って忠実に再現されています。「いつか登ってみたい!」という憧れを抱いている方はもちろん、実際のスケールを感じる前に、まずはこの模型でその魅力をじっくり「予習」してみてはいかがでしょうか?

National Museum of the Philippines - Davao 国立博物館
記念写真!

さらに嬉しいことに、アポ山頂上からの絶景をバックに撮影できるフォトスポットも用意されています!

模型でルートを学び、ここで登頂気分を味わいながらシャッターを切れば、気分はもう一人前の登山家。でも、ここで満足してはいけません。

フィリピンやダバオに滞在中の方は、ぜひ展示でアポ山の圧倒的なスケールに触れたあと、「本物の頂上」を目指して実際に登ってみてください! 自分の足で辿り着いた先で見る景色は、きっとこの写真の何倍も輝いて見えるはずです。

【遊ぶ】いざフィリピン最高峰に挑む!登山初心者によるアポ山登頂の記録〜登山編②〜