【News】DSWDダバオ、市内のホームレス124人を支援ー洪水や火災で家を失った人も

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社会福祉開発省ダバオ地方事務所(以下DSWD-Davao)は、「パグアボット(手を差し伸べる)・プロジェクト:Project Pag-Abot・以下Pag-Abot)」を通じて、2025年11月時点で124人のホームレスを支援したと発表した。

DSWD-Davaoの社会支援事業部門のプロジェクト開発担当官、ネルジャヤ・C・ベラヤ氏によると、支援を受けた人々の内訳は、ダバオ・デル・スルが62人、ダバオ・デル・ノルテが28人、ダバオ・オリエンタルが13人、ダバオ・デ・オロが21人で、ダバオ・オクシデンタルからの受益者はいなかったという。

このうち53人は先住民族(以下IP:Indigenous Peoples)コミュニティに属し、特にバジャウ族とアタ族が含まれている。

2024年には、DSWD-Davaoに紹介された5人がPag-Abotの支援を受けた。内訳は、3世帯に加え、マナイから1人、カリナンから1人である。

2024年8月29日時点で、Pag-Abotプログラムは全国で6,872人の受益者情報を把握しており、そのうち2,862人に実際の支援を提供している。このうち、73人が支援受付センターに収容され、475人が危機的状況にある個人への支援(AICS:Assistance to Individuals in Crisis Situations)を受け、995人が各州へ再統合された。また、898人がセンターおよび居住型ケア施設に入所し、1,168人が地方自治体(LGU)へ紹介されている。

なぜ人々は路上に取り残されるのか

ベラヤ氏によると、Pag-Abotプログラムが支援した家族や個人の多くは、洪水や火災によって住まいを失っていたという。IPコミュニティの中には、特にホリデーシーズンに物乞いを目的として路上に出る人々もいる。また、害虫被害による作物の損失など、出身地での生活困難から都市部に留まるケースもある。

支援を行う前には、関係機関と連携し、路上生活者に関する報告内容を確認するための環境調査を実施している。

11月24日、SMシティ・ダバオで開催された「カペハン・サ・ダバオ(Kapehan sa Dabaw)」の場で、ベラヤ氏は「まず関係機関との調整会議や対話を行い、その後に環境調査を実施します。環境調査では実際に現場を視察し、支援対象となる可能性のある人々が本当にそこにいるかを確認しています」と説明した。

なお支援者チームは、プログラムのサービス内容を説明するための簡単なオリエンテーションも行っているという。路上生活者に対して参加を促しているが、路上から離れるよう強制することはできないと述べた。

さらにベラヤ氏は、子どもの搾取防止や物乞いを行う人々の更生を目的とした「物乞い防止法:Anti-Mendicancy Law(大統領令第1563号)」を挙げ、市民に施しを与えないよう呼びかけた。

ベラヤ氏は、施しを与える行為は物乞いへの依存を助長し、とりわけ子どもたちをさらなる危険にさらす可能性があると警告した。

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