ダバオ・オリエンタル州マナイを襲った強力な二度の地震により住居を失った家族は、従来のテントではなくモジュール型仮設住宅へと移転される予定である。これはフェルディナンド・ボンボン・マルコス・ジュニア大統領が現地視察の際に発表したものである。
マルコス大統領によれば、住宅都市開発省(DHSUD: Department of Human Settlements and Urban Development)が中心となり、マナイおよび周辺地域の被災者向けに、150戸のモジュール型仮設住宅を建設する。この取り組みは、倒壊または損壊した住宅に代わり、安全で、耐久性があり、快適な住環境を提供することを目的としている。
タラゴナ町で行われた状況報告会にて、マルコス大統領は、仮設住宅の方針がテントからモジュール型へと変化している点を強調し、「セブでの対応はテント村でしたが、今はより新しいシステムがあります。テントをモジュール型仮設住宅に切り替えます。こちらの方が丈夫で、快適であり、再建まで時間がかかっても対応できます」と述べた。
仮設住宅への移転は近日中に開始される予定であり、各部屋にはバスルーム、電気、水道が完備され、共同キッチンも用意されている。これにより、被災者が復旧・再建を進める間も、人間らしい生活環境が確保される。
被害の規模と被災状況
ダバオ・オリエンタル州政府の最新報告によると、州全体で176,906世帯が被災し、11,381戸の住宅が被害を受けた。うち752戸が全壊、10,629戸が部分的に損壊した。
最も多くの被災世帯が確認されたのはマティ市(28,048世帯)で、次いでバガンガ(21,686世帯)、ゴベルノール・ヘネローソ(20,123世帯)、ルポン(18,682世帯)、カティール(18,087世帯)となっている。
全壊住宅の件数では、バガンガが217戸で最多、次いでカラガ(214戸)、震源地のマナイ(129戸)が続いた。タラゴナは106戸の全壊住宅を報告し、カティール、バナイバナイ、ゴベルノール・ヘネローソでは構造の一部損壊が確認されている。
部分損壊住宅の数が最も多かったのはマナイ(3,113戸)、次いでカラガ(2,855戸)、カティール(1,401戸)、タラゴナ(1,368戸)の順となった。
支援の呼びかけと復旧の継続
州政府は、住宅の再建に向けた建築資材の寄付を緊急に求めており、これが最も重要な支援項目であると訴えている。人道支援や救援活動は政府および民間から継続されているが、物理的な再建に必要な資材が不足しているのが現状である。
マルコス大統領は、国家政府がダバオ・オリエンタル州の復興を全面的に支援すると約束した。また、今回のモジュール型仮設住宅は単なる一時的な住まいにとどまらず、将来的な災害対応の新たなモデルとなると強調した。これらの住宅は、より強固で、安全性が高く、人間らしい暮らしを可能とする設計となっており、被災した家族が再出発するための重要な支えとなる。







