
ダバオ市環境天然資源局(以下Cenro)は、バランガイ(行政区)・カルメンに建設中の新しい衛生埋立地(サニタリー・ランドフィル)の第1期工事が現在55%まで完了したと発表した。
Cenro廃棄物管理課のラカンディワ・オルクーロ技師によると、ダバオ市はバランガイ・カルメン内に9ヘクタールの用地を取得したが、環境天然資源省(DENR)の衛生埋立地開発に関するガイドラインに準拠するため、実際に使用されるのは6.5ヘクタールにとどまるという。
オルクーロ氏は2025年6月20日午前、市長室で開催された「ISpeak」メディアフォーラムで、「現在、新たな衛生埋立地の整備が進められており、場所は既存のカルメン埋立地のすぐ隣です」と述べた。
第1期工事には3億4,000万ペソが投じられており、第2期工事には約2億ペソが見込まれている。総事業費は5億ペソを超える見通しだ。
この多額の費用を踏まえ、オルクーロ氏は埋立地の寿命を延ばすため、ごみの排出量削減が不可欠であると強調した。
2024年12月時点で、ダバオ市の1日あたりの固形廃棄物収集量は約750トンに達しており、2010年の400トンから大幅に増加している。オルクーロ氏は、この数字が今後800トンにまで増加する可能性があると指摘している。
こうした廃棄物の増加に対応するため、Cenroは2000年に制定された「生態学的固形廃棄物管理法」(共和国法第9003号)の普及を継続的に推進している。同法は適切な廃棄物の処理・分別および「リデュース(削減)・リユース(再使用)・リサイクル(再資源化)」の3Rを奨励し、公衆衛生と環境の保護を目的としている。
現在、ダバオ市は再利用可能資源を処理するための中間処理施設(MRF:Materials Recovery Facility)を運用しており、生ごみなどの有機性廃棄物に対応する堆肥化施設も計画している。
市内182のバランガイのうち、53のバランガイには独自のMRFが設置されている。一方、用地確保が困難なバランガイでは、116か所で代替的な廃棄物保管システムとして資源回収ステーション(MRS:Material Recovery Station)が運用されている。また、47のバランガイには堆肥化施設が整備されており、96のバランガイが市の廃棄物管理基準を満たしている。