【特集】毎年6月!ダバオの新たなお祭り『ドゥアウダバオ』が想像以上だった

ドゥアウダバオ

はじめに

皆さんこんにちは!ダバオッチのリンです。 フィリピン観光と言えば各地で開催されるお祭りが一つに挙げられると思います。カラフルな衣装や小道具、独特なダンスやミュージックなどが特徴です。 ダバオの大きなお祭りといったら、アラウ・ナウ・ダバウ(ダバオの日)、カダヤワン祭り(収穫祭、今年の恵みを祝い、来年の豊穣を祈るもの)、パスコ・フィエスタです。

それらのお祭りでは毎年豪華なパレードやダンス、バンドによるパフォーマンス、フードバザールで盛り上がりを見せます。そんなお祭り大好き大国フィリピンダバオで、今年から新たなお祭りが始まりました!それが、ドゥアウダバオです!ドゥアウダバオとは何なのか、どんなお祭りなのか、いつ開催されるのか、今回の特集で紹介しています。是非最後までご覧ください!

「ドゥアウダバオ(Duaw Davao)」とは

まず、ドゥアウダバオ(Duaw Davao)のDuawはビサヤ語で「訪れる」という意味です。このお祭りは市内に観光圏をつくることを重点としており、多くの観光地がこれによってダバオに「訪れる」ことを目的として今年2024年から開始されました! ビッグイベントの第1回に立ち会えるなんてダバオッチ編集部としてとても嬉しく思います!

また、この新たなお祭りがダバオに加わったことによって、ダバオは四半期に一度ずつお祭りを行うことになります。第一四半期はアラウ・ナウ・ダバウ、第二四半期は今年6月に開始する新しいお祭り、第三半期はカダヤワンフェスティバル、そして第四四半期はパスコ・フィエスタです。 このお祭りは、ダバオ観光、サンペドロ祭、プライド月間、ライフスタイルの四つを基礎としています。

ドゥアウダバオ

6月は、サンペドロ大聖堂の第176回教区祭典が行われることに加えて、「プライド月間」といって、世界各地でLGBTQ+に関する活動やイベントが盛んに行われます。さらに、お祭り期間中には市内モールでのレストランやアクティビティが割引されるといった様に、観光客だけでなく、住民を巻き込んでの開催となっています!✨100人にドリアンシェイクを無料でサービスしているお店もありました。第一回目ということもあり、かなり力が入っていますね。 街中を歩いていても、このような祭りの告知が多く張り出されています。

こちらがお祭りの日程となっています。 

ドゥアウダバオ
©Davao City Tourism Operations Office

筆者はこの中で、23日のプライドパレード、音楽フェスティバルのHugyaw Davao: Night of Fun & Colors、28日のフードバザール、ダバオアーティストの絵画展に参加してきました!まずはプライドパレードからです!

プライドパレード

ドゥアウダバオ

プライドパレードには全部でなんと111ものグループが参加しました!

そして驚くべきは、その大半がレズビアンやゲイ、トランスジェンダーの方など、LGBTQ+のグループであることです。1つの地方にここまでLGBTQ+のグループがあること自体がすごくないですか? 

そして肝心のパレードですが熱気がすごいです!

ドゥアウダバオ
レインボーフラッグをもって更新する人たち

堂々とパレードを笑顔で行進している姿を見ていると、不思議と、「自分も好きな自分でいていいんだな」という考えが浮かんできました。パレードには子供から大人まで沢山の観客が居ましたが、このようなパレードをみて、このように勇気をもらう人は少なからずいるだろうなと感じました。 日本でも、近年はLGBTQ+への理解が高まってきているように感じますが、ダバオに住んでいて、フィリピンはもっと理解度が高いなと思います。フィリピンではジェンダーをオープンにしている人が多いということを聞き、日本ではまだまだ隠す人が多いよと話すと、「恥ずべき事じゃないのになんで隠すの?」と言う人が多く、捉え方の違いを感じます。

ただ、パレードのルートでは「LGBTQ+は神の教えに背く。断固反対!」というようなスピーチをしている人々もいて、完全にそれが受け入れらているわけではなく、当然反対する人もいるのだな、と思いました。私を含め、観光客と思われる人々は「え?大丈夫?」といったように少し動揺していましたが、パレードで行進している人はというと、反発したりせず余裕の表情で踊ったり、歌ったりしていました!笑 強くてかっこいいです。

パレードには子供たちも参加しており、演奏をしたり踊ったりします!小学生低学年のような子も上手に踊っていて、フィリピン人のダンスのうまさは、このように小さな頃から祭りでダンスをしているからなのでは、、、!と勝手に推測しています笑 

このパレードはロハスからサンペドロ間で行われました。筆者は3月に行われたアラウ・ナウ・ダバオにも行ったのですが、そちらのパレードは子供がメインだったので、今回の祭りは全く雰囲気が違うな―と感じました。それぞれ違った魅力があり、パワーがもらえます。

Araw ng Dabaw
アラウ・ナウ・ダバオの様子(2024.3)

パレードの一帯がお祭りの雰囲気になっており、綿あめやポップコーン、アイスクリームなどが至るところで売られています!!アラウ・ナウ・ダバオの時期に大流行していたひよこの髪飾りの流行は終わったようです(笑)3か月前までは老若男女問わずつけており、街でよく見かけたのですが、、流行が過ぎ去る早さに驚いています。

アイスクリーム屋さん
アイスクリーム屋さん

筆者は、アイスクリームを購入しました!

1つ20ペソ!
1つ20ペソ!

なんとアボカド、ドリアン、炭のトリプルアイスです!日本にはこの3味は珍しいですよね。ドリアンは全く味が強くないのですが、アボカドの主張が強いです!個人的につぶつぶした食感の炭アイスが一番お気に入りでした。 このタイプのアイスは、お祭りだけでなく、ストリートフードやナイトマーケットにも販売されているので気になる方は是非試してみてください🍨 パレードは午後4時から午後6時ごろまで行われました。パレードの後午後7時からはHugyaw Davao: Night of Fun & Colorsです!

Hugyaw Davao: Night of Fun & Colors

「Hugyaw(フギャウ)」はビサヤ語で「祝う」や「歓声を上げる」といった意味があります。ここではバンド演奏やパフォーマンスが行われます!

ドゥアウダバオ
©Davao City Tourism Operations Office

このイベントは7時からだったのであたりはすっかり暗くなっていたのですが、パフォーマー、観客も共にかなり盛り上がっていました!

ドゥアウダバオ

会場は柵で覆われており、筆者乗り遅れました、、、!柵の中には既に多くの人々が下り、中に入る人が制限されていたので仕方なく外から見ることに。第一回のお祭りでそこまで地名度がないから大丈夫だろうと油断していたのですが、さすがお祭りだいすき大国フィリピン人の皆さんです。柵の外にもすでに大勢の人がおり、パフォーマンスを楽しんでいました。お祭りで、良い席で見たい方は開園の1時間前程から待たなければなりませんね💧

遠くからの映像となってしまいましたが、こちらご覧ください!

筆者はドラッグクイーンの方々パフォーマンスを一番楽しみにしていたのですが、圧巻でした。セクシーな衣装と派手なメイク、ヘアスタイル、そして堂々とした佇まいとパフォーマンス。テレビやインターネットで見たことはあったのですが、現実で見るとかっこよさが倍でした。もっときれいな写真や映像はDuaw Davao公式Facebookにて見ることが出来るので気になる方はこちらからご覧ください。

DAVAO TOURISMO ARTS & FOOD TRUCKS BAZAAR

続いて筆者が参加したのは、6月28日に行われた、DAVAO TOURISMO ARTS & FOOD TRUCKS BAZAAR(ダバオ観光、アートと食べ物のバザール)です!こちらは27-30にかけて、リザールパークにて行われました。まずアートコーナーから行ってみましょう!

地元アーティストによる展示

 会場はこんな感じ。現在は雨期なので作品が濡れないように大きなテントの下で展示が行われていました。想像より作品の数が多く、作品はダバオのアーティストが手掛けたものです。 会場に入るなり、スタッフの方が声をかけてきて、結構な数があるなかほぼすべての展示の説明をして下さりました!知識量と熱量に感動です。

 ご覧の通り、作品のモチーフはフィリピンの最高峰アポ山、ダバオの花であるイランイラン、ドリアンやマンゴスチンなどダバオを象徴するものばかりです。同じモチーフでも、描く人によって全く雰囲気が異なるので面白いです。

筆者が特に面白いなと思ったのは、こちらのアーティストの作品です。この方の作品はまるで、表面が波をうっているようではじめは「何を描いているんだろう」となりますが、ちゃんとその先にモチーフが浮かんでくるのが面白いです。筆者はこれらの作品は、描くときに情景や写真を見ながら書いたのではなく、記憶の中にある美しい情景を描いたのではないかと感じました。はっきりとした輪郭は無く、ぼやけた印象がありますが、その対象の「美しさ」を感じることが出来ます。

ドゥアウダバオ

また、こちらの作品にも皆さん注目していました。 パッとみた印象は、ビニール袋に母親と子供が二人おり、貧困をテーマにしたものなのかなと判断してしまいますが、下の方を見ると激しく流れる水の描写が見られます。スタッフの方に、この作品は「洪水」をテーマにしていると聞くまで気が付きませんでした。2024年のはじめにも洪水が発生しており、台風が来ないダバオですが洪水は大きな問題となっています。 こちらの作品は平面ではなく、立体的に描かれているので、正面からだけでなく横からも楽しめます。母親、子供の表情から厳しい状況を感じ取ることが出来ます。

最後の作品は、こちらです。

展示の中で群を抜いて繊細さが際立っており、思わず目を引かれます。作品は女性をモチーフにしており、全てアーティストの娘さんであるそうです。華やかな印象ですが、スタッフの方が同じアーティストの方の2020年の作品を紹介してくれました。

ドゥアウダバオ

こちらは、パンデミックの最中に画家が孤独と闘っていた際に描かれたものであるそうです。展示のほとんどが2024年に描かれたものでしたが、このように年代の違うものを置くことで比較ができるようになっているはいいなと思いました。

絵画だけでなくこんな作品もありました!  女性の像が縦に3つ並んでおり、頭を触っています。こちらは何を表していると思いますか?

ドゥアウダバオ

こちらは母親が子供のアタマシラミをとっている様子だそうです!筆者は親が子供のヘアアレンジをしている様子かと思いましたが、皆さんはどうでしたか?

母親が子供を世話する情景の一場面を切り取っており、世代が変わっても続いていく事柄を表現しているそうです。

ドゥアウダバオ

こんなチキン?の作品もありました(笑)粘土から作られており、こういったタイプの作品は形を作って固めてから色を塗るのが主流だそうですが、こちらは色を粘土に事前に混ぜてから、形を作っているため、こんなに色鮮やかでポップに仕上げることが出来ているそうです。なんとも言えない表情で可愛いです(笑)

会場には想像以上に人がいて、じっくり一人で絵と向き合ったり、ばっちりポーズを決めて絵と写真を撮ったり、それぞれ違う方法で皆さん楽しんでいました!気に入った作品は購入することも出来ます!

ドゥアウダバオ

雨上がりのロハスマーケットを描いたこちらの絵は6000ペソ(約1万6,485円、2024年7月1日現在)。行ったことがある場所がモチーフになっているとテンションが上がります。

アートというと、身を構えてしまいがちですが、開放的な屋外で自由に出入りできる空間だったのでのんびりリラックスして作品を楽しむことが出来ました。このような形で地元のアーティストの作品を展示し、その先にそれを熱意をもって紹介するスタッフ、鑑賞を楽しむ人がちゃんといるのは素晴らしいことだなとしみじみ感じました。

フードバザール

フードバザールは想像していたよりも小さな規模でした!コーヒーショップやフィリピン料理屋さん、日本料理屋さん(Kaizen)などが出店していました。筆者はずっと試してみたかったドリアンドリンクをお目当てにしてきました✨

ドゥアウダバオ

こちらのお店、様々な種類の果物のシェイクやフロートを販売しています!

ドゥアウダバオ
メニュー

いつもランチを食べているフードコートでは大きいサイズで60ペソなので、100ペソ以上となるとお高く感じます。お祭り価格なのでしょうがないですね。 筆者はドリアンのフロートを注文したかったのですが、売り切れでした…😢やはり、ドリアンの王国ダバオ、観光客はせっかくならドリアンに挑戦してみたいですよね。シェイクはまだあるということなのでそちらを注文しました!

ドゥアウダバオ
ドリアンシェイク

ドリアンがあまり得意ではない筆者ですが、こちらは美味しいです!しっかりとドリアンの味を感じるのですが、ドリンクだとゴクゴク飲めちゃいます。果肉はクリーミーで独特な食感なので、ドリアンを一度食べて苦手意識のある方でも、シェイクなら美味しく感じるかも知れません。気になる方は是非試してみてください🍹 フードトラック以外には、ストリートフードでお馴染みのクエックエ(卵を揚げたもの)やバナナキュー(バナナにザラメをつけて焼いたもの)などが販売されていました。一年に4回あるお祭りの1つドゥアウダバオ、今年から始まったこともあり、まだまだ知名度は低いですがこれからさらに盛り上がりを見せていくことでしょう!第一回目のお祭りに参加できたこと、とても嬉しく思います🌸

まとめ

今回はドゥアウダバオの特集でした!いかがでしたでしょうか。 筆者は3月に行われたアラウ・ナウ・ダバオ(ダバオの日)にも参加しましたが、今回のお祭りは全く雰囲気が違いました。

何より、6月のプライド月間をお祭りの要素として取り入れているため、ダンスや歌、パレードでLGBTQ+の方々がパフォーマンスをしていたり、様々な性のあり方を象徴するレインボーフラグや飾りが至るところにありました。反対の声は依然としてあるけれど、それらの要素を年4回のビッグイベントの要素として取り入れ、大々的にお祭りをしていること自体がすごいことなのではないかと感じます。

筆者はダバオで生活をしていて、良いところだなと思いますが、お祭りに参加するとそれをさらに強く感じます。今回のお祭りを通してダバオがもっと好きになりました。 また、美術展も素晴らしく、その年に描かれたものを展示している様子だったので来年はまた異なる作品が並ぶはずです!とても楽しみですね。筆者は将来お金を貯めて作品を購入したいです🖼

このお祭りは観光客を対象に、ホテルやレストランの割引、無料のフルーツシェイクの配布などを行っているので、フィリピンのお祭りを体験したい!という方は是非来年の6月ダバオに訪れてください! ダバオの次のお祭りは8月のカダヤワン祭り。そちらも特集するのでお楽しみに✨

最後まで読んでいただきありがとうございました。

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