6月3日および4日、国のワクチン対応を担うThe Vaccination Clusterは、銀行員やビジネスプロセスアウトソーシング(BPO)ワーカーへのワクチン追加接種をおこなった。今回は接種会場ではなくオフィスや施設で接種がおこなわれ、今回のような移動式ワクチン接種の導入を強化しているところだ。
Covid-19タスクフォース・ダバオ報道官のミシェル・シュロッサー(Michelle Schlosser)博士は、6月1日水曜日のラジオ「87.5 FM Davao City Disaster Radio」において、「Vaccination Clusterの強みの一つとして、ワクチンをオフィスなどに持ち込んでおこなう移動式集団ワクチン接種が挙げられます。ありがたいことに、ほとんどの銀行員並びにBPOワーカーはブースター接種を予定しており、ブースター接種まで完了していない人たちにも、1回目もしくは2回目のワクチン接種を行います」と述べている。
Covid-19タスクフォース・ダバオは、市のワクチン追加接種をさらに推し進めるために、民間や公共の機関および施設にて、移動式集団ワクチン接種を引き続き強化している。
The Vaccination Clusterの報告によると、2022年5月20日にセダホテルの従業員80人が、アグダオ公設市場では65人がワクチン接種を受けた。
シュロッサー博士によると、その他の場所でも移動式集団接種が進んでいるという。3月24日に社会福祉開発省11(DSWD 11)の従業員29人がワクチン接種を受け、5月25日にはダバオ市の法務局および内務自治省11(DILG 11)の64人がワクチン接種を受けたと報告した。また5月27日には、BPO Solutions社において、3回目ワクチン接種まで終えた人の目標人数75人のうち55人の従業員にワクチン接種がおこなわれた。同じ27日には、フィリピン中央銀行(BSP)にて目標人数90人のうち70人がワクチンを接種したと報告した。 それとは別に、The Vaccination Clusterはすでに官公庁で活動を行っており、政府機関でもワクチン集団接種をおこなっている。
これらの取り組みもあり、5月27日時点でダバオ市民の少なくとも86~87%が2回目までの接種を完了している。しかし、ブースター接種をまだ受けていない人は依然多い。 サラ副大統領は市民に対し、追加接種はすでにワクチン接種会場で受けれるため、できるだけ早い追加接種を検討するよう呼びかけた。
日本では主に60歳以上、もしくは基礎疾患がある人などが対象となる新型コロナワクチン4回目の接種。特にそういった年齢制限もなく4回目を受けられるフィリピン。予約を要する日本でのワクチン接種だが、フィリピンでは必要ない。しかし国単位で見てみると、必要回数のワクチン接種を完了している人の割合は、日本がフィリピンを20%近く上回っている。フィリピンのほうが簡単にワクチンを接種できるのに、なぜ20%もの差が生まれるのだろうか。フィリピン国民にはより先進的な方針が必要なのか。今後の政策に注目したい。