東京を拠点とするニュースマガジン、日経アジアの「新型コロナ・リカバリーランキング」によると、去年10月には121カ国中最下位だったフィリピンが、6月3日時点で33位にランクインし、輝かしい成果を残した。なお日経アジアは、感染管理、ワクチンの展開、社会的流動性に基づいて121か国をランク付けしている。
日経アジアはこのランキングについて「順位が高いほど感染率と死亡率が低く、さらに接種範囲が広く移動制限が少ないという特徴があり、回復の著しい国である」としており、「ベトナムとフィリピンは、感染を低く抑えながら規制を緩和することができていたため、5月時点での新型コロナ回復の指標において最高のパフォーマンスを記録した」と述べている。
日経アジアはまた、フィリピンにおける新規症例の継続した減少を指摘し、ここ数週間で死亡者がほとんど確認されていない他、ワクチン接種が完了した外国人観光客に国境を再び開くという、フィリピン政府の動きに言及した。
ヨーロッパをはじめとする海外で加速する”脱マスク”。フィリピンでは未だにマスクなしでの外出に罰金が科せられているためか、顔をマスクで覆うことなく街を出歩く人はいない。ワクチン接種には先進的な動きを見せる一方で(ブースター接種の最新記事参照のこと)、マスクなどへの徹底した保守的思考こそが、今回の飛躍の大きな要因なのかもしれない。
※参考までに他国の順位を示すと、カタール1位、韓国8位、フィリピン33位、日本53位、イギリス58位、アメリカ89位、中国93位、ロシア111位、ナミビア121位となっている。