新型コロナウイルスの感染拡大に伴い、ダバオ市をこれまで盛り上げてきたイベントはどれも中止、もしくはオンライン開催という状況が続いている。ダバオ市では新型コロナウイルスの陽性率も落ち着きつつあるが、アラウ・アン・ダバオは今年もオンライン開催となるようだ。
ダバオ市観光事務所のGenerose Tecson氏は、2月16日にダバオ市災害ラジオに出演し、数か月も前から準備してきたので、オンラインとリアルのイベントを合わせるハイブリッド型のイベントにはできないと述べた。そのなかで、「オンライン開催に向けて既に準備しています。行政のイベントには多くの手続きも必要なので、すぐに変えるというのは難しいです。ただ、皆さんのために1日だけお祝い事は用意しています」とコメントした。
オンライン開催の準備が進んでいた背景には、2021年に出された市長令がある。市長令69にて、対面でおこなう行政のイベントがダバオ市内では禁止されたのだ。しかし、2022年2月14日、市長令6が発令されると、これらのイベント制限が緩和された。現在は就任式、リボンカット、誕生日パーティー、記者会見、歓迎会、セミナーなど、対面でおこなわれるさまざまなイベントが解禁されている。サラ市長は、この市長令について、新型コロナウイルス感染者数が減ってきたこと、ワクチン接種が現在も積極的におこなわれていること、抗ウイルス薬が手に入ることが決め手だったと述べている。
しかし、Tecson氏は、制限が緩和されたといえど、周りに新型コロナウイルスはたくさん漂っているから油断してはならないと述べている。また、パレードなども本音を言えばしたいが、密集する状況を生むことで感染状況が元に戻ってしまうとも指摘している。
市長令によりイベントがしやすい環境にはなったが、まだまだ油断は禁物のようだ。