10月27日水曜日、ダバオ市のPeople’s parkで貸付金の引き渡しがおこなわれた。今回金銭の支援を受けたのは、ダバオ市のLGBT組合に属する少なくとも45名で、それぞれダバオ市役所から10,000ペソの貸し付けを受けた。ダバオ市が2019年からおこなう「Rainbow MagNegosyo program(LGBT対象の仕事支援プログラム)」は、すでに500名以上の支援をおこなっている。
引き渡し式に参加したのは、ダバオ市社会福祉開発局のMarlisa Gallo氏と、Presidential Commission for the Urban Poor (PCUP)のNorman Baloro長官であった。今回の貸付金は無利子で、2年以内で返すことになる。ただし、毎月の返済は4か月目からでよいとされる。
PCUPのBoloro長官は、「このプログラムは、インクルーシブ社会の観点からダバオ市が優しさを示しているものです。市役所の同プログラムを自分たちも使えることで、LGBTの皆さんも一緒だという気持ちになってくれています。また、このプログラムによって、地域社会で大切な存在になることにつながればと思います」と語り、その目的について述べた。
Baloro氏によると、LGBTへの生活支援の貸付金はすでに890万ペソが配られている。また、ダバオ市のLGBT組合に所属するバランガイ、コミュニティ、学校を拠点とした組織がこのプログラムに申し込むことができ、資金はダバオ市長のオフィスから貸し出される。
また、貸付金を受けている人の多くはサロンや美容室を営んでいる。Baloro氏は、「このプログラムでは多くのサクセスストーリーを生んできました。3品しか出していなかった料理店では、現在メニューに20種類の料理が載っています。ほかにも道端でミルクティーを販売していた人が、今では店を構えることができています」と語った。このほかにも、同プログラムでは財務管理能力の訓練も扱っており、収入を効果的に管理できるよう支援している。
ダバオ市は多種多様な人たちが住んでいる。その一人ひとりにしっかりと手を差し伸べるからこそ、ダバオ市はだれにとっても住みやすい街なのかもしれない。