ダバオ地方の10月の隔離レベルが省庁間タスクフォースから発表された。その結果、ダバオ市は隔離レベルが緩和され、制限のないGCQとなることが明らかになった。ダバオ地方では制限を加えたGCQを維持する州が多くみられる。しかしながら、ダバオ地方の医療の緊迫感は解消されていない。
今回の発表で、ダバオデルノーテ州およびダバオオキシデンタル州が10月末まで、ダバオデオロ州が10月15日まで制限の加わったGCQとなることが明らかになった。また、ダバオ市、ダバオオリエンタル州、およびダバオデルサル州は10月末までGCQとなる。
しかしながら、今回の隔離レベルの決定は、保健省ダバオ支部が勧めるものとは一致しないものとなった。新型コロナウイルス対応をおこなう部署のRachel Joy Pasion所長によると、9月28日のオンライン記者会見にて、ダバオデオロ州は最も厳しい隔離措置(ECQ)、ダバオ市は修正版コミュニティ隔離(MECQ)にするよう推奨していた。医療現場のキャパシティを超えた状況が見られるためだ。
Pasion所長は、ダバオデオロ州の医療現場は危機的状況であり、ダバオ市の南フィリピン医療センター(SPMC)も危険度の高い状況にあると述べた。また、ダバオデオロ州知事のJayvee Tyron氏は、制限を強化したGCQのままにするよう省庁間タスクフォースに求めたと述べた。しかし、10月15日までの決定に留まったため、新型コロナウイルス対応をもっと厳しくするつもりだと述べている。
Pasion所長はダバオ地方全体についての見解について述べると、毎日の感染者数、2週間ごとの感染者数の推移などを見ていくと、ダバオオリエンタル州は低い危険度、その他の場所は通常の危険度であると述べた。しかし、ダバオ地方の医療状況はひっ迫が続いていることも指摘している。
病床の状態が落ち着くためには、一人ひとりの感染対策が求められているといえよう。隔離レベルが緩和された場所でも、基本的な感染対策を継続していくことが重要だ。