【News】ダバオ地方、NPA(新人民軍)勢力排除で地域の安全と発展を確保

警察

フィリピン陸軍第10歩兵師団(10th ID)は、2025年1月から12月にかけて、計705名の新人民軍(以下NPA:New People’s Army)メンバーを無力化したと発表した。無力化には降伏、逮捕、戦闘による死傷者が含まれ、近年でも最も成果の大きい対反乱作戦の一つとなった。

この数字は、ダバオ地方全体が現在「NPAの実質的な影響下から解放されている」という軍の見解を裏付けるものである。

12月4日に行われたダバオ平和安全保障記者団との記者会見で、第10歩兵師団 広報部長のルーベン・ガドゥット少佐は、今年、南ミンダナオ地方委員会(SMRC)の残存部隊を対象に、計60回の重点的戦闘作戦を実施したと説明。また、フィリピン国家警察(PNP)との共同対応により、地域内の最後のNPA部隊が6月に正式に壊滅したことも明らかにした。

ガドゥット少佐は「これらの作戦は、単なる数字以上の意味を持っています」と述べ、「かつてダバオ・デ・オロ、ダバオ・デル・ノルテ、ダバオ・デル・スール、ダバオ・オリエンタル一帯で活動していた長年のゲリラ戦線が崩壊したことを示しています」と説明した。

一方、第10歩兵師団は、ダバオ特別対策部隊を通じて反薬物作戦も強化しており、1月から12月にかけて504名の容疑者を摘発、ダバオ市への薬物流入を防ぐため、メタンフェタミンとみられる薬物2,488グラムを押収した。

軍はまた、元NPAメンバーや支援者から計220丁の銃器を回収したことも報告しており、これにより共産系武装勢力の作戦能力はさらに弱体化したとしている。関係当局は、こうした成果は継続的な情報活動、地域住民の協力、バランガイ(行政区)を基盤とした防衛体制の強化、そして地方政府の支援によるものだと評価している。

2025年の終わりを迎えるにあたり、第10歩兵師団は、かつて反乱の影響を大きく受けていた地域では想像し難かった「平和の恩恵」を、ダバオ地方が今まさに享受していると述べた。

活動中のNPA戦線はすでになく、犯罪脅威も減少傾向にあることから、軍は、ダバオ地方がミンダナオでも最も安全で、安定性と治安が確保され、引き続き成長・発展の見込まれる地域であると強調した。

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