
労働雇用省ダバオ地方事務所(以下DOLE-Davao)は、大規模地震により被災した地元住民を支援するため、「困窮・失業労働者向け緊急雇用支援(以下TUPAD:Tulong Panghanapbuhay sa Ating Disadvantaged/Displaced Workers」プログラムの下で、2,806万7,500ペソの予算を実施している。
同事務所によれば、ダバオ地方全体で5,450人の受益者が見込まれており、そのうち4,950人はダバオ・オリエンタル州の住民が対象となる。残りの500人は、ダバオ市、ダバオ・デ・オロ、ダバオ・デル・ノルテ、ダバオ・デル・スール、ダバオ・オクシデンタルの各地域に配分される予定である。
DOLE–Davao局長で弁護士のランドルフ・C・ペンソイ氏は、被災した労働者に対し、緊急の雇用機会を通じて速やかな支援を提供することに全力を尽くしていると述べた。
「TUPADを通じて、私たちは一時的な収入と生計手段を提供することにより、労働者が生活を再建し、地域社会の復興に貢献できるよう支援することを目指している」と述べた。
DOLE–Davaoによれば、同プログラムは、最も甚大な被害を受けたマナイ町を主な対象地域として実施される予定である。同事務所は、TUPADの受益者が被災地域において、ごみの分別、資源回収、資材の備蓄、清掃作業、廃棄物管理などの活動に従事する予定であると説明している。
同省によれば、本緊急支援プログラムは10日間にわたって実施され、2025年10月13日より開始された。また、2,800万ペソの予算には、復旧関連業務に従事するすべての受益者の安全と保障を確保するための小口保険の適用も含まれていると説明している。
マナイ町が強震に見舞われる
2025年10月10日、ミンダナオ島各地で強い地震が発生し、住民は自宅、学校、職場から避難した。最初の地震は、ダバオ・オリエンタル、ダバオ・デル・スール、ダバオ・デ・オロ、ダバオ・デル・ノルテ、ダバオ市をはじめ、カラガ地方、ジェネラル・サントス市、さらにはミンダナオおよびビサヤ地方の一部でも強く感じられた。
初動報告によれば、被災地域において少なくとも8名の死亡と約500名の負傷が確認されており、沿岸部および山間部のバランガイでは数千人が避難を余儀なくされた。国家災害対策本部(以下OCD)および地方災害対策評議会は、マナイ、タラゴナ、カラガ、バガンガ各町において、住宅、橋梁、公共施設などに被害が発生したと報告している。
被災者に対する支援措置
社会福祉開発省(以下DSWD)ダバオ地域事務所は、最近発生した地震で被害を受けたダバオ・オリエンタル、ダバオ・デ・オロ、ダバオ・デル・ノルテの各地域の被災世帯に対し、総額2,730万ペソを超える支援物資および財政支援を提供している。
ダバオ・オリエンタル州では、地震により93のバランガイ(行政区)で66,657世帯(282,323人)が被災し、現在も1,345世帯が避難所で生活している。住宅被害は全壊が278戸、部分的な損壊が912戸に上る。
ダバオ・デ・オロ州では、28のバランガイにおいて699世帯(3,070人)が避難を余儀なくされ、うち224世帯が依然として避難所にとどまっている。住宅被害は361戸に達している。
DSWDは、ダバオ・デ・オロ州に対し、2,000食分の食料パックを提供した。救援活動は、OCD、地方自治体、その他関係機関と連携して継続的に行われている。
ダバオ・オリエンタル州のマナイ地区病院は地震による損傷を受けたものの、州政府の管理のもとで引き続き稼働している。
政府は、孤立地域への支援と早期復旧を図るため、迅速な被害評価および救援活動を継続している。