
ダバオ市暫定バスシステム(以下DC Bus:Davao City Interim Bus Systems)の新型バスを収容する、総工費550万ペソの車庫建設が進められている。この車庫は、エコランド地区にあるダバオ市陸上輸送ターミナル(DCOTT)の敷地内に設置される予定である。
ダバオ市政府は、中国の宇通(Zhengzhou Yutong Bus Co., Ltd.)製の低床バス10台を購入しており、これらは2025年9月に到着する見込みだ。新車庫の完成は同年10月までが予定されている。
DC Busの責任者であり、現在はダバオ市の行政補佐官を務める、弁護士のドワイト・トリスタン・ドミンゴ氏は、以前のメディア取材で「早ければ2025年9月または10月には、10台のバスの運行が開始される見込みです」と述べた。
この車庫には、先進的な運行管理センター(OCC:Operations Control Center)が設置される予定で、車両のモニタリング、リアルタイムデータの追跡、関係機関との連携機能が備えられる。また、バス運行および整備に必要な設備として、デジタル車両点検システム(DVIS)、24時間稼働の敷地内防犯カメラ(以下CCTV)、スペアパーツ・工具保管エリア、専用の整備エリアなども設けられる。
この最新鋭の車庫は、導入される全長12mのバスとの連携運用が予定されている。バスにはGPS、バイクラック、CCTV、ブザー付きモニターが搭載されており、混雑時間帯を中心に、ダバオ市民に対して無料乗車サービスが提供される見通しだ。
ドミンゴ氏によれば、DC Busは、ダバオ市で計画中の総事業費734億ペソ規模の「ハイ・プライオリティ・バス・システム(以下HPBS:High Priority Bus System)」の本格導入に向けた準備段階と位置づけられている。
HPBSでは、市内全域にわたる29路線・総延長672kmをカバーする、同様の低床バス1,000台超の運行が予定されている。
2025年7月24日にダバオ市を訪問した運輸省(DOTr)のビンス・ディゾン長官は、マルコス大統領から「任期中にHPBSを前倒しで実現するように」との特別な指示があったことを明らかにした。