【News】2025年予算でPhilHealthの740億ペソ削除―ウンガブ議員が徹底追及

SPMC

ダバオ市第3区選出の下院議員イシドロ・T・ウンガブ氏は、2025年一般歳出法(以下GAA)からフィリピン健康保険公社(以下PhilHealth)向けの740億ペソが削除された問題について、徹底した情報開示と説明責任を求めた。

ウンガブ氏は、2025年8月13日に自身のFacebookに声明を投稿した。この740億ペソは、シンタックス法(Sin Tax Law:たばこ・酒税法)に基づき、法的にPhilHealthに割り当てられていたものであり、その削除に関与した人物について、国民には知る権利があると訴えた。

さらに、この問題は単なる予算の組み替えにとどまらず、本来国民のために活用されるべき医療財源が体系的に削減・解体されつつある実態を示していると警鐘を鳴らした。

「私は、PhilHealth予算の削除に関する透明性が確保されない限り、2026年度予算の議論を進めるべきではないという声に賛同する。不正の疑念が残ったままでは、予算編成のプロセスを前に進めることはできない」

―ウンガブ氏の声明より。

ウンガブ氏は、この問題を放置すれば、民主的統治に深刻な影響を及ぼすと警告した。責任の所在が明らかにされないまま予算の削除が容認されれば、「法律も医療も国民の信頼も意味をなさない」という誤ったメッセージが国民に送られることになり、それに対して強く反対する姿勢を示している。

また、予算削除の責任者は、なぜ医療予算を流用したのか、なぜシンタックス法に違反したのか、そして法的に定められた配分を覆す権限があったのかについて国民に説明する義務があると述べた。

さらにウンガブ氏は、パニロ・ラクソン上院議員による法的分析を支持した。一般法が特別法を改正できないという指摘は正当であり、シンタックス法が健康プログラムのための特定財源を確保していること、そしてGAAを通じてこれらの資金を流用しようとする行為は、基本的な法原則に対する明白な違反であると断言した。

また、ウンガブ氏は特権演説の中で、2025年国家予算における合同会議委員会による自動歳出の修正に対して懸念を表明した。合同委員会が自動歳出の項目に手を加えたのは今回が初めてであり、同氏はこの動きを、前例がなく憲法上の疑義が生じるものと位置づけている。

今年初めには合同会議委員会の報告書に空白部分があることを指摘し、特に農務省関連や未計上歳出の箇所で数十億ペソに及ぶ重要な数字が欠落していることに懸念を示していた。

ウンガブ議員は財政立法に豊富な経験を有し、第16および第18議会では下院歳出委員会の委員長を、第15議会では歳入委員会の委員長を務めている。

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