フィリピン国家経済開発庁ダバオ地方支部(以下NEDA11)は4月27日木曜日、2022年のダバオ地方の経済成長率が8.1%だったことを発表した。これは中央ルソン地方、ビコール地方と並んで国内3番目の成長率であり、力強い成長と回復力を示した。
フィリピン統計局ダバオ地方支部(PSA11)が実施した「2022年ダバオ地方の経済パフォーマンス」の記者会見で、NEDA11のMaria Lourdes D. Lim局長は、ダバオ地方はダイナミックな民間セクターによって支えられ、健全な労働市場によって強化された、強い経済基盤を示していると語った。
また、同氏は、ダバオ地方は完全に経済的に回復し、経済規模は現在1兆9,500億ペソに達しており、総生産額約1兆ペソにのぼると説明した。この経済成長は、主にサービス部門と農林水産業の加速度的な成長によってもたらされたものだという。
今後の展望として、短期的には「ダバオ地方をミンダナオ島の国際物流ハブとして位置づけることで、今後数年間、GDPへの貢献度をさらに高める構えだ」という。一方、中長期的には2023年から28年までのダバオ地方開発計画(DRDP)を完全に実施し、雇用創出と貧困削減の加速、高成長軌道への復帰が極めて重要とのことだ。
昨年2月の見立て通り、ダバオ地方は急速な経済成長の波に乗っている。しかし心配なのは、今年下期のエルニーニョ現象による農林水産業へのダメージだ。昨年の経済成長の主要因の1つであるだけに、ここをどう凌げるかが今年の経済成長とも強く結びつくだろう。