【News】フィリピンでの芸術教育に特化したカリキュラム法案の承認求める

ダバオ国際空港到着ターミナル

ダバオ市第一区選出の下院議員パオロ・ドゥテルテ氏は、フィリピン人の若年層の創造的能力と才能を伸ばすことに特化した中学及び高校の全国ネットワークを構築する法案の即時承認を求めた。同氏は創造的芸術のためのフィリピン高等学校(PHSCA)システムを求める下院法案(以下HB)5075を、ベンゲット州のEric Yap議員、Edvic Yap議員、そしてACT-CIS党のJeffrey Soriano議員と共に提出した。

声明の中で、パオロ氏は2月の全国芸術月間に鑑み、下院がこの法案を迅速に可決するのは適切なことだと述べた。同氏はまた、これにより、将来フィリピンの芸術や文化を促進・保全するリーダーとなる人材たり得る子どもたちの才能を確実に伸ばすことが出来ると語った。下院基礎教育・文化委員会は、HB5075と他の類似政策を統合した代用法案を既に承認している。

「我々は、昨年11月にこの法案を承認した委員会に感謝していると同時に、議会がこれを即時に可決することを望んでいる。学校教育における芸術のための特別プログラムは、通常放置されたり予算の縮小で苦しむことになる。芸術的な才能のある若きフィリピン人を集めて育て、維持することの重要性を認識する時が来たのだ」とパオロ氏は語っている。

さらに同氏は、「芸術について学ぶことで、生徒たちが異なる文化や社会の多様性と複雑さを理解する助けとなる」と述べた。「文化と芸術が社会全体の発展に不可欠であることを考えると、子どもたちに創造的芸術に関わる機会を積極的に与える、より包括的な取り組みは必須である。そうした取り組みが彼らが将来成功する基盤となるだろう」

パオロ氏によると、委員会が承認した法案は、新しい高校を創設する訳ではない。その代わりとして、教育省の監督の下にある既存の学校で芸術カリキュラムを修正し、専門のプログラムを設けることで、創造的芸術システムを構築するものであるという。

代替法案は、HB5075のうち、舞台芸術・創作的作文・視覚芸術・応用芸術の分野で優れた能力を持つ学生に奨学金を供出するという要素を含んでいる。この代替法案において、教育省は機能的リテラシーを扱うカリキュラムを作成することになっている。芸術・デザインに関するカリキュラムは国家文化芸術委員会(以下NCCA)が他の文化期間と協働して作成する。

「このPHSCAシステムでは、教員免許を持たない全国的な芸術家や、各創造的芸術分野の専門家が教鞭をとる。評議員会によって管理されるPHSCAシステムは、NCCAと協議の上、管理面では教育省に所属するものとする」と声明で述べている。