【News】フィリピン労働組合はダバオ地方の最低賃金を二倍以上に引き上げるよう行政に要請

ダバオ市

2022年3月24日(木)、フィリピン労働組合会議(TUCP)は、ダバオ地方の最低賃金を現行より二倍以上引き上げて418ペソ追加するよう行政に嘆願書を提出した。提案された金額はダバオデルスル州、ダバオデルノーテ州、ダバオオリエンタル州、ダバオオキシデンタル州、ダバオデオロ州及びダバオ市に適応されるもので、現行の最低賃金一日396ペソから418ペソを追加し、一日814ペソを求めるものとなっている。

同組合幹部は今回提出した嘆願書の内容に関して、最低賃金が一日あたり396ペソというダバオ地方の現状は、家族ひとりの一食当たりに割り当てられる食事代が14.48ペソしかなく、科学技術省(DOST)食品栄養研究所及びアテネオ大学が試算した一食当たりに必要な金額61.17ペソより46.69ペソも低い金額であり、十分ではないとコメントしている。

また、労働者の最低賃金を引き上げるための取り組みは、国民の飢餓や飢餓から派生する食糧暴動や社会的及び政治的な破壊活動を減少させ、国益を守る観点からも重要であり、優先して検討されるべき課題であるとしている。さらに政府のデータに基づくと月額13,619ペソが貧困ラインとしているのに対し、ダバオ地方では最低賃金が月額10,296ペソと貧困ラインと比較しても低いことも考慮されるべきだと付け加えた。

フィリピン統計局(PSA)が発表した2021年1月から3月期までのデータによると、ダバオ地方の貧困発生率はダバオデルスル州が7.9%、ダバオデルノーテ州は13.6%、ダバオオリエンタル州は24.5%、ダバオオキシデンタル州は31.7%、ダバオデオロ州では21.8%を記録している。

フィリピン労働組合会議は、現在の最低賃金は三年前に改定されたものであり、ロシアのウクライナへの軍事侵攻による影響で基本的な商品やサービスが値上がりしている影響も考慮すれば、現行の最低賃金は人々が生活する上で十分な金額ではないとし、貧困層世帯が増加するという事実に対して政府は真剣にかつ緊急に対処しなければならないと述べている。

【コラム】「ビサイヤ語」コラムその2 ~「ビサイヤ語」にも丁寧語はある?~

ニュース記事をもっと見る

Hello world tours

ビザ・レンタカー・通訳・翻訳なら | ダバオの日系旅行会社