とどまることを知らない「集団感染」。甲子園も日程の調整が入るなど、いろんな現場で油断のできない日常だが、ダバオでは一部の私立学校独自のルールが今、物議を醸している。
ダバオ市の私立教育機関の中には、ワクチン接種済みと未接種の生徒を分けて対面授業を行う学校があることが、ダバオ市Covid-19タスクフォースのスポークスマン、ミシェル・シュロッサー(Michelle Schlosser)博士の発言で明らかになった。
2022年7月29日のラジオインタビューで、シュロッサー氏は、私立機関はその敷地内でCovid-19の拡散に対する予防措置を独自に実施することが認められているので、学校の方針は既存の法律に違反するものではない、と述べた。
「私立学校では実際にそのようなことが行われており、どのような施設であっても、必要とみなされた健康プロトコルは実施できるので、合法です。」と、シュロッサー氏は同ラジオ番組で発言した。
ダバオ地方教育省(DepEd-Davao)は、スポークスマンのジェネリート・アティロ氏(Jenielito Atillo)を通じて、公立学校には、教育省が定めたそのような方針はない、と発表した。
もし、この方針が広範囲に実施される可能性があるのなら、関係者でしっかり話し合うべきだとシュロッサー氏は言う。
「差別はあってはならないが、生徒を分けるのであれば、それはやはり差別の一種です。そして、その判断は保健省(DOH)、政策立案者、教育省から出ることになります。」と語った。
差別か否かの判断材料に、当人の感じ方・捉え方は必要不可欠だ。多感な時期である生徒にとってこの方針は、「ワクチンしてないから…」といった考え方を植え付けかねない。さらに、自分の判断でワクチンを接種できる生徒が少ない以上、思いがけないトラブルを呼び起こす危険性も含まれる。