2021年6月7日(月)、ダバオ市保健局が公表した情報によるとダバオ市内のコールセンターなどを運営するBPO(ビジネスプロセスアウトソーシング)業界に勤務する1,000名に対してPCR検査を実施した結果、403名の新型コロナウィルス感染者が確認された。
感染が確認された従業員が勤務するコールセンターは既に閉鎖され、濃厚接触者は検査で陰性と判別されても14日間の自宅待機を求められる。ダバオ市はBPOが主要産業のひとつではあるが、先週も別のコールセンターから46名の集団感染が確認され、運営する会社が封鎖されたばかりであった。
ダバオ市保健局は、今回集団感染が確認されたコールセンター及び会社名を公表することを見送っている。しかしながら、今回は感染者が多いことと該当するコールセンターが入居するビルが突如封鎖され、立ち入りが制限されたこともあり、SNS上ではコールセンターを特定する人や知人、友人や家族を心配する声など様々な情報が飛び交っている。
ダバオ市のサラ・ドゥテルテ市長は地元のラジオ番組に出演し、コロナウィルス感染者の病床数が市内で不足しており、入院できない患者のためオンラインでの診療と相談が出来るような体制づくりと病床を増やすための準備を急ぎ進めていると述べている。
ダバオ市は、最近の急激な新型コロナウィルス感染者数増加に伴い、市内における新型コロナ用の病床はほぼ100%が埋まっており、新規の感染者数はマニラ首都圏のケソン市に次いで全国で2番目の多さとなっている。保健局は5月31日から6月6日までの一週間で新規感染者数が前の週と比べ1.54倍と急増していることから市民に警戒を呼び掛けている。