2021年に入って、ダバオ市の環境問題を巡る状況は大きな変化を迎えている。再生できないプラスチックの使用禁止が条例で制定され、市内のごみ処理場はすでに埋め立てられる限界を超えた状態だ。さらに、街中に捨てられたごみが排水口に詰まり、市内の一部地域で冠水が発生することもあった。ダバオ地方のMati市では、ビニール袋を誤飲して亡くなった鯨もいた。
ダバオ市にも実際、環境に優しいアイテムを取り扱う店舗が増えているという。今回は、そのような商品を取り揃える店舗を紹介したい。
まず、手作りコスメを取り扱う「MHC Handmade Cosmetics」だ。ダバオ市を拠点に運営する同店舗は、自然由来の成分を使って商品を作っている。どれも体に優しく、使えば素晴らしい体験ができることだろう。シャンプーや石鹸、日焼け止めなどのアイテムを取り揃えているので、コロナ禍が落ち着いて旅行する際はすぐに使えて便利かもしれない。
次は、ナッツ、チョコレート、ドライフルーツなどを取り扱う「Croft Bulk Foods」だ。ここは量り売りのお店なので、欲しい量だけ購入できる点で環境にやさしいといえるだろう。さらに、再生できないプラスチックの使用を禁止している同店舗では、買ったものを入れる袋は持ってきてもらうことを推奨している。
3つ目は詰め替え商品を取り扱う「The Refill Store」だ。家庭用品や香水、インクなどの詰め替え商品を購入できる同店では、中身を購入したいものの容器を持参する。そして、香水やインクカードリッジ、石鹸、食器洗剤、どのような用途にも使える洗剤、洗濯洗剤などを購入できる。容器を何度も使えるため、プラスチックごみの量を減らすことにつながる。
4つ目は「Davao Ecogifts」というお店だ。大切な人と母なる自然に贈るサステイナブルな商品を取り扱っている。竹でできたペン、スマホスタンド、金属ストロー、木製の歯ブラシ、ナイフ・フォーク・スプーンの食事セット、タンブラーなどの非プラスチック製品を取り扱っている。どれも手作りの温かみを感じる商品ばかりだ。オンラインショップでは名前を入れることも可能で、運がよければオーナーが直々にバイクに乗って届けてくれるとか。
5つ目は、デポジットを取り入れている「Human Nature」だ。自然由来の成分で、すべてフィリピンで作られた商品を取り扱っている。空になった同社商品は、容器をリサイクルするという。容器を店舗に持っていくと、商品が値引きされる仕組みになっている。容器を捨ててしまうのではなくリサイクルできるようにする行動は、まさに環境にやさしい行動そのものだ。
最後の6つ目は、「Humblebee Reusable Flo-pads」というお店だ。同店舗で取り扱っているのはコットンで作った再利用可能な、洗えるナプキンだ。どうしてもナプキンは使ったら捨てるしかなく、そのまま自然分解もしない。そのため、再利用できるようにその作りに工夫を凝らしているという。絵柄も可愛く、さまざまなニーズに応えるラインナップを用意している。
このように、環境にやさしい生活を提供しようと、ダバオ市には既に再生できないプラスチックを使わないような製品およびサービスを提供する店舗が登場している。このようなお店が増え、一人ひとりの行動が変わっていけば、ダバオ市の環境にやさしい街づくりも促進されることだろう。