3月18日(木)、ダバオデルスル州政府は労働雇用省(DOLE)が提供する失業者向けの緊急支援プログラム「TUPAD」を同州内のサンタクルーズ町で実施したと発表した。同町の住民313名が参加し、コロナ禍で職を失った住人が新しい職業の知識や技術を身につけながら職業訓練を受けたことになる。
このプログラムの特徴は、職業訓練ではあるが、15日間の訓練期間中も収入を得ることができる点にある。今回参加した住人らは電気配線、ヘアカットとヘアカラー、マッサージ、ネイルアート、フットスパ、さらに基礎的な溶接等のコースに196名の女性と117名の男性が参加した。
ダバオデルスル州公共雇用サービス事務所(職安)の担当者は、職業訓練は3月1日から随時開始され、15日間の職業訓練終了後には訓練の報酬として一人当たり6,000ペソを受け取ることができ、プログラム実施の予算として200万ペソを労働雇用省ダバオ支部から受け取っていると話した。
労働雇用省ダバオ地方支部は公式記者会見にて、昨年3月のパンデミック以降、長期にわたる新型コロナウィルス感染防止対策、移動制限、都市封鎖を実施した結果、今年の3月9日までにダバオ地方で職を失った人の数は23,981人になると公表した。
また、現在ダバオ地方の失業率は10.4%と、ここ数年のダバオ地方の平均失業率が4%代であったことと比べると2倍以上高い数値であり、これは過去最悪レベルであって、これだけ多くの店舗や事務所が閉店や倒産している状況は、地域経済がかなり深刻なダメージを受けている結果だとしている。